e猫の殺処分 5年連続ゼロ

  • 2018.03.05
  • 生活/生活情報

公明新聞:2018年3月5日(月)付



ボランティア軸に見守る地域活動が浸透
東京・国立市



猫の殺処分を減らそうと全国各地の自治体が対策を進める中、東京都国立市は地域住民、行政、ボランティアの三者協働により、不妊去勢手術で繁殖を抑え、地域で見守る地域猫活動に取り組み、猫の殺処分ゼロを2012年度から5年連続で達成している。

この成果に大きく貢献してきたのは、地域猫活動を行うボランティアグループ「猫のゆりかご」(後藤由美子代表)。同グループが発足した05年当時、増えすぎた野良猫のふん尿や、置き餌の食べ残しによる悪臭、発情期の鳴き声などに多くの苦情が寄せられていた。「猫を他の地域に連れていけばいい」という排除の声が上がっていたが、根本的な解決にはならないと考えた後藤代表らは、野良猫の数を増やさない地域猫活動を開始。(1)野良猫を捕獲し、不妊去勢手術(2)トイレ設置(3)地域住民への説明――など活動は多岐にわたる。まだ不妊去勢手術の補助金がなかったときには、フリーマーケットで集めた資金で手術を行ってきた。現在は、地域猫の活動を知ってもらうため、市内外で講演活動を展開している。長年の功績が認められ、15年には市から後藤さんらが表彰された。

一方、市は13年から不妊去勢手術の補助金を交付。また、地域猫に関するリーフレット作成やセミナー開催、公園への捨て猫と置き餌禁止の看板設置を実施している。

公明党の中川喜美代市議は、03年12月定例会から地域猫活動を取り上げ、強力に推進してきた。中川市議は「これからも三者協働の地域猫活動を進めていきたい」と語っていた。

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