eコラム「北斗七星」

  • 2017.12.19
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年12月19日(火)付



忘年会そしてカラオケのシーズンだが歌うのは苦手だ。音痴なので。小学生時代、音楽の独唱試験で歌うたびに教室が爆笑に包まれた。顔から火が出るほど恥ずかしく、うまい人がうらやましかった◆調べると、類を見ない歌の才能の持ち主が102年前のきょうフランスに生まれた。エディット・ピアフ。「時代を越え、世代を越えて語り継がれる」(『歴史をつくる女たち』)シャンソンの女王だ◆彼女の代表作の一つが世界中で親しまれている『愛の讃歌』。日本でも結婚披露宴などで歌われ人々に感動を与えている。作詞は彼女自身。マルグリット・モノーがメロディーをつけた◆人々の心を揺り動かす魅力ある数々の歌。それを生み出す作詞家や作曲家たちには味わいのある言葉を残す人が少なくない。手元には、昭和を代表する日本の作曲家・古賀政男さんの次の言葉がある◆「悲しいときには人間は泣く。涙がかれたら、人間はしゃがむ。そのあとは立ち上がる」「人生それぞれいろいろあるけれど、しゃがんだままじゃ駄目なんだ。立ち上がるんだよ」。歌手の小林幸子さんが紹介していた(朝日新聞)◆ひょっとしたらこの年末、そんな思いを胸に一人マイクを握りしめる方もおられるかもしれない。あと10日余で今年も終わる。そして新しい年が始まる。(六)

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