e核なき世界へ橋渡しを

  • 2017.08.07
  • 情勢/社会
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公明新聞:2017年8月7日(月)付



「賢人会議」で対話 前に
山口代表が強調



公明党の山口那津男代表は6日午前、広島市内で記者会見し、核廃絶に向けた日本の役割と取り組みなどについて大要次のような見解を述べた。


【核兵器のない世界】

一、(核兵器禁止条約について)122カ国が賛同し、7月に条約が採択された。国際規範として、核兵器はまかりならぬということが確立しつつある重要な出来事だ。核保有国や、日本も含めた同盟国などが、そのプロセスに参加しなかったことは残念だが、保有国などと条約を採択した国との溝が深まり、対話がなされず、核軍縮のできない状況があってはならない。唯一の被爆国である日本こそ、核保有国と非保有国の橋渡し役として、対話を進める立場になり得る。具体的には双方の国々の有識者でつくる「賢人会議」を主催し、核軍縮の方策を探り提言をまとめる。核を保有する国々に効果のある提言を期待し、それを後押ししていく姿勢が重要だ。


【北朝鮮問題】

一、被爆の現実に国境はない。共に核兵器のない世界をめざす気持ちを込めて、きょう韓国出身の被爆者の慰霊碑に献花した。

今朝、国連安全保障理事会で北朝鮮からの石炭や海産物などの輸出を全面禁止する追加制裁決議が採択された。実効性を高める枠組みを確立してもらいたい。日米韓と中国、ロシアが連携を強め、国連加盟国と、安保理決議の制裁による圧力を高めながら、外交的解決へ結び付けていくべきだ。


【憲法改正のあり方】

一、憲法改正は国会で議論を深めていくことが重要だ。国民がその議論を理解し、相伴って深めていかなければならない。国会での議論は与党も野党もなく、それぞれの政党がプレーヤーとして議論を深め、合意を形成していくことだ。

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72回目広島原爆の日


広島は6日、72回目の原爆の日を迎えた。広島市中区の平和記念公園では午前8時から市主催の「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が行われ、被爆者や遺族、安倍晋三首相ら約5万人が参列。公明党からは山口那津男代表をはじめ、斉藤鉄夫幹事長代行(衆院議員)、谷合正明、山本博司の両参院議員、田川寿一、栗原俊二、日下美香、石津正啓の各広島県議、平木典道、安達千代美、星谷鉄正、米津欣子、原裕治、渡辺好造、西田浩、碓氷芳雄の各広島市議が出席した。

松井一実市長は平和宣言で、7月に国連で採択された核兵器禁止条約に言及し、「各国政府は『核兵器のない世界』に向けた取り組みをさらに前進させなければならない」と訴え、その橋渡し役となるよう政府に求めた。

式典には80カ国と欧州連合(EU)の代表が参加。国連からは、日本人女性として初めて本部の事務次長に就任し、核兵器禁止条約の制定交渉会議を担当した中満泉・軍縮担当上級代表が出席した。

原爆が投下された午前8時15分、遺族代表らが「平和の鐘」を打ち鳴らし、1分間の黙とうをささげた。

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