e"ハマの味"提供夢見て
- 2017.03.03
- エンターテイメント/情報
公明新聞:2017年3月3日(金)付
小名浜で再オープン
福島・いわき市
東日本大震災で被災した福島県いわき市の豊間地区にある仮設商店街「とよマルシェ」。この一角で先月26日まで営業していた、さかなや食堂「ウロコジュウ」がきょう、移転先の同市小名浜で再オープンする。
元々は鮮魚と干物が専門の魚屋だが、地元住民の要望に応えて提供を始めた海鮮丼が評判を呼び、仮設の店舗では手狭になるほどの人気店に。
「いわき市に人を呼び寄せるきっかけの一つになれば」と語るのは、運営元である有限会社カナリシーフーズの代表取締役・金成勝弘さん(42)。同市の漁業は、原発事故の影響で魚種や海域が制限される試験操業が続く。金成さんの夢は、地元の魚をふんだんに使った海鮮丼を提供すること。「漁業に携わる人は『おらが浜が日本一』だと自負している。早く本格操業に移り、ほかの産地と肩を並べて勝負したい」と意気込む。
「いわきに、にぎわいを取り戻し、風評に打ち勝つ」と金成さん。前に進むことが被災地を応援してくれた人々への恩返しにもなると信じ、新たな挑戦の一歩を踏み出した。