eコラム「北斗七星」

  • 2016.12.01
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年12月1日(木)付



年金制度改革法案をめぐる民進党の対応にはあきれた。"年金カット法案"と決め付け、衆院の委員会採決時には共産党などと「強行採決反対!」とのビラを掲げ混乱を演出。厚労相の不信任決議案も提出するなど十年一日の対応に終始した◆改革の中身は"年金カット法案"とレッテル貼りされるようなものではない。世代間の公平性を確保し、支え合いを盤石にしようという制度強化が柱だ。そうでなければ、主要紙がこうした改革は必要との論調で足並みをそろえるはずがない◆衆院審議が始まった段階で、毎日新聞は「将来世代の年金を守ることに主眼を置く今回の法案は、検討に値する」(11月9日付)との記事を掲載。「政争化を狙うのではなく、冷静な議論に立ち返ることを民進党に強く望む」とくぎを刺していた◆ところが、である。民進党は抵抗路線へまっしぐら。「年金たたき」により、高止まりする政権の支持を下げ、低迷にあえぐ自党の支持回復を狙ったのだろうが、直近の世論調査では見事に当てが外れた◆「国民の不安をあおるのが政治家の仕事なのか」(同26日付・読売)。これは、年金改革に関して政治家や年金受給者らにインタビューを重ねた大学生が民進党に向けたコメントだ。法案審議の舞台は参院に移る。民進党は政治家の仕事をした方がいい。(辰)

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