e熊本・大分、地震460回超

  • 2016.04.18
  • 情勢/解説
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公明新聞:2016年4月18日(月)付



懸命の捜索、救助続く
死者41人
重軽傷1000人超
12万人避難
南阿蘇村で8人不明



熊本県を中心に相次いだ地震で、自衛隊や警察、消防などは17日、行方不明者の捜索や救助活動を続けた。同県南阿蘇村では、新たに1人が心肺停止状態で見つかった。村によると8人と連絡が取れず、自衛隊などが約3200人態勢で捜索した。熊本市などで断水が続き、県内の避難者は約11万人に上った。14日以降の地震で、熊本県では計41人が死亡した。

南阿蘇村などによると、立野地区で成人女性が心肺停止状態で見つかった。河陽地区で5人と連絡が取れないほか、土砂崩れが起きた宿泊施設「火の鳥」で40代の男女2人が行方不明。東海大阿蘇キャンパスの体育館に約450人が避難しているが、道路が寸断され車が通れないため、自衛隊がヘリコプターで食料を運んだ。アパートの倒壊で死亡した男性は東海大生と確認され、同大生の死者は3人になった。

河陽地区では丘の中腹から広範囲に土砂が滑り落ち、別荘地を直撃。福岡県警の緊急援助隊100人超がスコップで土を掘り返し、災害救助犬とともに捜索を急いだ。

被害が大きかった益城町では、倒壊した家屋に取り残された人がいないか調べるため、警察などが一斉捜索を行った。

熊本県によると、41人の死亡が確認され、重軽傷者は1000人を超えた。17日午後2時半現在で、723カ所に約11万人が避難。約27万戸が断水し、熊本市内は18日中の復旧をめざす。電気は南阿蘇村などの一部を除き、17日中の復旧を目標とした。

気象庁によると、14日夜の震度7の地震から17日午後6時までに、熊本地方と阿蘇地方、大分県西部・中部地方で発生した震度1以上の地震は計464回に上った。


公明、被災者激励に全力


避難生活いつまで 不安募る住民に寄り添う


公明党の遠山清彦、吉田宣弘両衆院議員は17日、熊本地震の被災地を訪れ、被害状況の調査や避難者の激励に回った。井本正広・熊本市議、吉村建文・益城町議が同行した。

一行は、まず熊本県益城町に入り、町保健福祉センター内の災害対策本部で西村博則町長から今後の役場機能の回復や、食料の確保などへの要請を受けた。

続いて熊本市東区で、中原裕治区長から全域で断水が続く現状を聞き、試験的な水道水の供給について意見を交わした。遠山氏は「早期の救援実施に全力を挙げる」と約した。

また、濱地雅一衆院議員は17日、熊本県宇土市で、被害状況を確認するとともに被災者を激励。芥川幸子市議も同行した。

同市では地震で市役所の大部分が損壊。元松茂樹市長は「市の拠点がない状態で、正確な被害状況が把握できない」と窮状を語った。

濱地氏はその後、鶴城中学校などの避難所を訪問。芦田梓さん(19)は「来月に出産予定だが、今後を考えると不安で眠れない」と声を震わせた。視察後、濱地氏は「政府に被災地の現状を伝え、迅速な対応を求めていく」と語った。

一方、河野義博参院議員は17日、大分県由布市の被災現場を視察。河野成司、吉岡美智子、戸高賢史の各県議と、渕野けさ子市議が同行した。

一行は、土砂崩れにより高速道路と市道がふさがれた箇所や、体育館の窓が外れた小学校などを調査。また、市役所で首藤奉文市長に会い、「インフラ整備や風評被害対策への支援を」との要望を受けた。

その後、同県別府市を訪れ、長野恭紘市長から、備蓄の確保などの要望を聞いた。これには、党別府市議団も同席した。

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