eコラム「北斗七星」

  • 2016.04.12
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年4月12日(火)付



駅で視覚障がいの男性に出会った。白杖を持ち、すり足で進む。「地下通路を通ってスーパーへ行く」と言うので、手を引いて歩いた◆通路に点字ブロックがあった。考案したのは岡山県の「街の発明家」三宅精一氏。きっかけは岩橋英行氏(日本ライトハウス元理事長)との出会いだ。同氏著『白浪に向いて 三宅精一を語る』で知った◆岩橋氏は網膜色素変性症を患っていた。付き合いが深まるにつれ、迫る失明の日。三宅氏は、友が安全に歩ける方策を考え抜く。「苔と土の境が靴を通してわかる」という彼の言葉をヒントに、点字ブロックを発明。1967年、岡山盲学校(岡山市)近くの横断歩道前に第1号が登場。70年、駅のホームに初めて設置された(大阪市の我孫子町駅)。岩橋氏は、通勤途上で点字ブロックに触れたときの安心感を「もっとも素晴らしい介添者に出くわしたような感じ」と記す◆駅のホームは視覚障がい者にとって危ない場所。線路に落ちて死亡する事故もある。そこで利用者の多い駅では、ホームと線路を柵で隔てるホームドアや、どちら側が線路か分かる内方線付き点状ブロックの整備が進む。長沢ひろあき参院議員が国会で「視覚障がい者は本当に命が懸かっている」と訴え、推進した◆公明党は困っている人たちの手を取り、進む。(直)

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