eコラム「北斗七星」

  • 2015.10.13
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年10月12日(月)付



休日の午後、妻の友人が集まって秋の行楽の相談。旅館の品定めの段になってダメだしが出た。理由は「あそこのトイレは汚い」。即、ボツになった。これに限らず女性は、旅行や買い物に行く際、トイレがきれいで使いやすいか、ずいぶん気にするようだ◆そういえば初夏に訪れたフラワーパーク。混雑していたが、妻はスッキリした顔でそう待たずに戻ってきた。「さすが女性園長さんね。女性トイレがたくさんあるから、行列なしに済んだ」という。見ると、臨時トイレには、女性用がズラリと並んでいる。それで男女のバランスがようやく取れていた◆東京・豊島区は建て替える新区民センターで、2階の大部分と3階に合計40カ所以上トイレを設置すると発表した。場所は池袋駅の間近。商業施設も多い。隣接地には、劇場や映画施設も建設される。そうした場所を利用する人々に広く提供する◆計画では、女性用のトイレが約30カ所と男性用約10カ所。これで行列を解消する。さらに、子ども用のキッズトイレや親子トイレも。それ以外にも、授乳室や親子で一息つけるプレイスペース、着替えや化粧直しができる場所も用意する◆女性にやさしい街づくりをトイレから始めようというわけだ。なるほど、これなら家族に「行ってみようか」と安心して誘えそうだ。(繁)

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