e働き方改革法が成立

  • 2018.07.02
  • エンターテイメント/情報

2018年7月2日



急速な少子高齢化に対応
女性や高齢者など 多様な人材活躍の基盤に
中央大学経済学部 阿部正浩教授に聞く



6月29日に成立した働き方改革関連法の意義や内容への評価について、労働経済学が専門の阿部正浩・中央大学経済学部教授に聞いた。


―働き方改革関連法の成立をどう見ますか。


阿部正浩教授 急速な少子高齢化に対応し、日本の社会と経済を持続可能なものにするために求められる柔軟な働き方の実現へ、大きな一歩を踏み出した。これからは、正社員でフルタイムで働く男性だけでなく、女性や高齢者など多様な人材が、能力と意欲に応じて活躍できるようにしていかなければ、社会も経済も立ち行かないからだ。

法律の制定過程では、短期的に労働時間がどうなるといった話に論点が集中していた感があるが、この法律には本来、中長期的な日本社会の変化にどう対応するかという難しい命題に立ち向かおうとする大きな意義がある。そこを忘れてはいけない。


―法律の内容への評価は。


阿部 女性や高齢者などが希望に応じて働けるようにするには、男性中心で長時間労働が前提となった従来の働き方では対応できない。男性側も、仕事と育児や介護、家事と、どうバランスを取るのかということが迫られる。効率的に働いて、残業時間を減らし、仕事と私生活の両立が必要になる。時間外労働の罰則付き上限規制が設けられたことは評価している。

同一労働同一賃金も重要だ。必ずしもフルタイムの正社員でなくても、仕事の内容や能力が適切に評価されるようにするものであり、女性や高齢者が活躍する基盤となるはずだ。


―高収入の専門職に限定して労働時間規制の適用を除外する高度プロフェッショナル制度(高プロ)の創設については。


阿部 時間に縛られない柔軟な働き方を実現する観点で認められるべき制度だ。使用者に制度が悪用され、際限なき長時間労働につながるとの指摘もあるが、制度が違法に使われないようにできれば、労働者にとって不利にはならない。そのために制度がきちんと運用されるよう、労使がお互いに協議し監視していくことが重要だ。

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