eコラム「北斗七星」

  • 2018.04.22
  • 情勢/社会

公明新聞:2018年4月20日(金)付



「危ない!」。思わず叫びそうになった。歩行補助車を押したお年寄りが駅の下りエスカレーターに乗ろうとした時、近くにいた青年が「僕が持ちましょう」とお年寄りに声を掛け、すぐ脇の階段へ。その姿に心安らいだ◆数日後の通勤ラッシュ時の電車内。リュックを背負った若者が両手でスマホを操作しているのが目に入った。後ろには困り顔の婦人。電車が揺れ、リュックが婦人の眼鏡に触れそうになった瞬間、隣の壮年が「危ないですよ」と注意した。若者は無言でリュックを手に持つと、今度は片手でスマホをいじり始めた◆多くの人が利用する鉄道。お年寄りや視覚障がい者といった弱者に対する積極的な「声掛け」や、マナー順守の大切さを改めて痛感した◆そうしたソフト面の行動と車の両輪をなすのがハード面の安全対策だ。公明党の強力な推進で、公共交通機関のバリアフリー化は着実に前進。国土交通省によると、1日当たり3000人以上が利用する鉄道駅などの旅客施設のうち約9割で段差解消やエレベーター設置などが進んでいる◆しかし、駅のホームドア、ホームの内側が分かる内方線付き点状ブロックの整備など急がれる対策は数多い。2020年の東京五輪・パラリンピックを見据え、公明党はバリアフリー化を一層加速させていく決意だ。(翼)

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