eコラム「北斗七星」

  • 2018.02.13
  • 情勢/社会

公明新聞:2018年2月13日(火)付



北国に住む女性からの投稿。「凍結や吹雪、大雪で足元に難がある経路を無事に進まれるようにお祈りします」とあった。新聞を配達する方々を気遣う内容に、つい忘れがちな事実を思い起こす◆取材し、記事を書き、紙面に配置、印刷所にデータを送信する。今や全てはコンピュータ上で流れるように思える。しかし、実際に新聞をトラックで配送し、1部ずつ読者に配達するのは、一人一人の手であることは、昔と何も変わらない。「記録的な寒波」のニュースが連日のように躍るこの冬、その苦労は並大抵ではなかろう◆ちなみに、日本は世界一の豪雪国と言われる。観測された積雪量では岐阜・滋賀県境の伊吹山で1927年2月14日に1182センチを記録。また、全土の5割を占める豪雪地帯に約2000万人が暮らす。人口10万人以上の都市では、降雪量で青森、札幌、富山が世界トップ3に並ぶ◆これだけの人が豪雪地域に暮らす国は、他に無い。その中で日々、新聞を確実に配り続けるために、多くの方々が汗を流して下さっている◆積もった雪の中を歩くのは、平地でもひどく疲れる。視線をさえぎられる雪の夜の運転は、すさまじい緊張を強いられる。まさに投稿にあるように「いくら感謝しても足りない」。この思いを忘れてはならないと自戒する。(繁)

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