eコラム「北斗七星」

  • 2018.01.12
  • 情勢/社会

公明新聞:2018年1月12日(金)付



人気アニメ映画『崖の上のポニョ』で宮崎駿監督が名キャッチコピーを残していた。「半径3メートル以内に大切なものはぜんぶある」。千葉県市原市田淵の身近な崖にも、大切なものはあった◆その世界的に貴重な約77万年前の地層に基づき、早ければ今年中にも地球史の一時代が「チバニアン」(ラテン語で千葉時代)と命名される見通しだ。国際学会で1次審査を通過した昨年11月以来、川沿いの崖は新名所に。地層を一目見ようと見学者が押し寄せている◆今でこそ注目を浴びる地層。実はほとんど知られていない時から公明党は着目していた。2010年2月の千葉県議会定例会のことである。代表質問で地元の歴史、伝統、文化を保存・活用する「千葉県ジオパーク構想」を提案する中、この地層を具体例で紹介していたのだ。写真で詳しく解説しながら◆わが地域を注意深く観察すると、見落としがちな価値あるものが見つかる。「足下を掘れ、そこに泉あり」(ニーチェ)。地元に根差す公明議員が希望の源泉を掘り当てたと思えてならない◆今日は、10年ぶりに改訂された国民的辞典「広辞苑」(第7版)の発売開始日。今回は間に合わなかったが、正式決定すれば次の改訂版に「チバニアン」が追加されるだろう。その文字が世界中の辞書や教科書に刻まれる日も近い。(東)

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ