e日中関係 発展の好機

  • 2017.11.29
  • 情勢/国際
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公明新聞:2017年11月29日(水)付



首脳の相互往来促進を

北朝鮮問題 韓国含めた連携強化も

自公党首会談などで山口代表



公明党の山口那津男代表は28日夕、首相官邸で安倍晋三首相(自民党総裁)と会談し、中国共産党の招請を受け、北京で開催される「中国共産党と世界」対話会(同党中央対外連絡部主催)に出席するため、あす30日から12月3日までを予定している中国訪問について報告。安倍首相から習近平国家主席宛ての親書を受け取った。

この中で山口代表は、北朝鮮問題などへの対応について、日本と中国、韓国の3カ国の連携が大事な時だと指摘。日中関係について「関係改善の好機だ。政権与党としての役割を果たしていきたい」と語った。安倍首相は訪中の成果に期待を寄せた。

また、会談で山口代表は、先週の韓国訪問で23日に文在寅大統領と会談した模様を報告。来年2月に開幕する平昌冬季五輪について、文大統領から「2020年の東京五輪の成功にもつながるので、安倍首相に出席していただければありがたい」と訪韓の要請があったことを伝えた。安倍首相は「要請を受け止めたい」と応じた。

一方、山口代表は28日午前、国会内で記者会見し、訪中の目的について、「中国側に、日本が議長国を務める日中韓サミット(首脳会議)の早期開催を促したい」と強調。文大統領との会談の際、同大統領がサミットの早期開催を望み、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などで中国側に早期開催を要請したと伝えられたことも踏まえ、中国側に早期開催を呼び掛ける考えを示した。

また、訪中では、核・ミサイル開発を進める北朝鮮問題についても中国との連携を強化していくと強調。中国が北朝鮮と関係が深いことから、「国連安全保障理事会の制裁決議を履行することで、北朝鮮に対する圧力を高め、北朝鮮が自らの考え方を変えるよう、さらなる連携、協力を求めたい」と力説した。

中国との関係発展に向けては、安倍首相が首脳同士の相互往来を目標に掲げていることを踏まえ、「与党として、首脳の往来を促進する立場で協力を求めていく」と述べた。


対話の扉を開いた公明


長年続く交流、信頼関係が礎に あすから中国訪問


28日の記者会見で公明党の山口那津男代表は、あすからの中国訪問を控え、公明党が重ねてきた日中関係発展への取り組みについて、大要次のような見解を述べた。

一、公明党には、独自に中国と長く交流を重ねてきた歴史がある。与党と野党いずれの立場であっても、日中の政府間の関係に波がある場合でも、公明党は長い交流の経験から中国との対話のパイプをつなぐ役割を果たしてきた。

一、私が党代表になってからは、2010年の野党時代に訪中し、当時、国家副主席だった習近平氏と会談し、中国と日本の関係をつないだ。12年に自公が政権を奪還した当初は、その前の民主党政権で中国との政治対話が途絶え、対話の扉を開こうとしたが、政府間ではすぐにパイプはつなげなかった。そうした中でも、中国は公明党を受け入れてくれた。そこで(13年1月に)安倍晋三首相の親書を国家主席に就任する直前の習氏に届け、政治対話の扉を開く役割を担った。

一、政府間の関係の良しあしにかかわらず、公明党と中国の長年の交流、信頼関係の基礎があったからこそ、そうしたタイミングで役割を果たせた。今年は日中国交正常化から45周年、来年は日中平和友好条約から40周年の節目の年だ。今回の訪中でも、交流のパイプをしっかりつないでいくことが、日中韓サミットの開催や北朝鮮問題での連携強化、日中関係発展などに寄与すると思っている。

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