eコラム「北斗七星」

  • 2017.11.09
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年11月8日(水)付



季節外れの大掃除になった。傷んだじゅうたんを貼り替えたら、20年分のホコリが家じゅうに飛散。食器から、家具、果ては天井までごみを払い、拭い取る羽目に。きれいになったリビングに「替えて良かったわね」と上機嫌な声で、連休じゅう作業を督励された◆年末の大掃除は、平安時代の宮中でのすす払いに始まる。新年を迎える準備として江戸時代には一般に普及した。しかし最近は少々、様変わりしている◆ある調査によると、年末大掃除をしている家庭は5割程度。かけた時間は2~4時間程度が半数。逆にそこまで労力をかけないものの、普段より入念な「中掃除」を年に数回、行っているという家庭が8割を超えている。年末もその一つということも(リンナイ調べ)◆確かに、年末は用事も多く、気ぜわしい。何より寒い。「冬は1年で一番汚れが取れにくい季節」と指摘する掃除の専門家もいる。調査でも、掃除しやすい季節は秋44%、春25%と答えている。共働きの家庭が増えたことも背景にあるだろう。今や共働き世帯は1100万を超え、専業主婦世帯の倍近い◆晴れわたる秋空の下、こんなことを考えてたら、きつい視線を感じた。「さあ、もう少しだ」と明るく作業再開。これで年末免除と思えば、秋の念入りな掃除も悪くない。(繁)

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