e特別国会 国民に安心感広げる議論を

  • 2017.11.06
  • 情勢/解説

公明新聞:2017年11月3日(金)付



1日召集の特別国会で、安倍晋三首相が第98代首相に選ばれ、自民、公明両党による第4次安倍内閣が発足した。

特別国会の会期は、来月9日までの39日間。首相の所信表明演説や各党代表質問などが行われる。

1票を投じた国民の負託に応えられるよう、実りある政策論議が求められることは言うまでもない。何より、衆院選で掲げた公約の実現へ向けた最初の論戦の場であることを肝に銘じたい。

公明党は、政権選択選挙である衆院選を、特に「安心選択選挙」と位置付けて戦った。国民に安心感が広がるような論戦を展開する決意だ。

とりわけ「全世代型社会保障」の構築について、具体的な道筋を示していきたい。少子高齢化に対する国民の将来不安を和らげ、安心へと転じていくことは、国政の最優先課題にほかならないからだ。

このため自公両党による連立政権合意では、「保育・幼児教育の無償化をはじめとする教育費の負担軽減」などが盛り込まれた。高齢者に重点が置かれがちだった社会保障を、全ての世代が安心して暮らし、活躍できるように強化していく。

主な財源は、2019年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴う増収分を充てる。これにより財政健全化は当初の目標より先送りされるが、政権合意では、新たな目標を明確にし、具体的な計画を策定すると明記した。国民の安心につながる取り組みだ。

この点、野党は選挙戦で、社会保障の拡充を訴えながら消費税率の引き上げ反対や凍結を主張した。財源策は各党さまざまだが、マスコミが論評するような現実性に乏しい案では有効な論戦にならない。各党の主張の妥当性が厳しく問われることになろう。

森友・加計学園問題については、引き続き丁寧な説明を重ね、国民の理解を求める謙虚な姿勢が政府には欠かせない。

経済再生や北朝鮮問題、震災復興についても特別国会で論議を深める必要がある。国会議員と地方議員のネットワークを持つ公明党こそ、国民一人一人の声を国政に届けることができるとの自覚に立って、論戦に臨みたい。

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