eマトビエンコ上院議長と会談

  • 2017.09.15
  • 政治/国会
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公明新聞:2017年9月15日(金)付



日ロ平和条約、後押しを 山口代表
18年に両国議員の会議提案 上院議長
対北制裁決議を着実に実行



【モスクワ14日=深沢淳】公明党ロシア訪問団の山口那津男代表は14日昼(日本時間同日夕)、モスクワ市内のロシア連邦院(上院)議事堂で、ヴァレンチナ・マトビエンコ議長と会談し、日ロ首脳間で関係強化が進んでいることを踏まえ、議会間でもさらなる交流を深めて盤石な基盤を確立していくことを確認した。党訪ロ団の遠山清彦、稲津久の両衆院議員、山本香苗参院政策審議会長が同席した。

マトビエンコ議長はプーチン大統領に近く、山口代表との会談は、昨年11月に東京で行って以来。山口代表は、同議長の招へいで今回のロシア訪問が実現したことに謝意を表明。最近の日ロ関係については、安倍晋三首相とプーチン大統領との間で合意した平和条約締結に向けて実施する北方領土での共同経済活動や、「8項目の協力プラン」の具体化など、両国の連携が強化されていることに言及し、「議会側からも後押しし、平和条約締結に結び付けるべきであり、マトビエンコ議長からも後押しをお願いしたい」と訴えた。

これに対して同議長は、「平和条約締結に向けて政府間でさまざまな協議が順調に進んでいる。最終的な結果を出していくことが重要だ」との認識を示した。また、2018年が日ロ両国の相互交流年に当たることから、同議長は両国の国会議員同士による会議設立を提案。同席したコサチョフ議員からも、旧ソ連時代に日ソ間で知事同士による地域間交流があり、これを参考にした枠組み創設の呼び掛けがあった。これらの提案に山口代表は、「前向きな提案であり、日本に持ち帰って他党にも呼び掛け、実現に向けて努力したい」と応じた。

一方、緊迫する北朝鮮問題について山口代表は、両国の連携もあって11日の新たな国連安全保障理事会の制裁決議が採択されたと指摘。「国際連携で北朝鮮に対する圧力を高めることで外交的解決につなげるべきだ」と強調した。

同議長も北朝鮮の一連の行動に深刻な懸念を表明。国連決議の実行が重要だと指摘した上で、「軍事力の行使は良い結果を生まない。行使すれば中国やロシア、朝鮮半島の一般市民に多大な犠牲が出る」との考えを示した。


不戦の誓い 新たに


党訪ロ団 日本人墓地で献花

【モスクワ14日=深沢淳】モスクワ滞在中の公明党の山口那津男代表は14日午前(日本時間同日午後)、モスクワ市内の「ドンスコエ修道院」の一角にある日本人墓地を訪れ、第2次世界大戦後、故国から遠く離れた土地で命を落とした日本人の冥福を祈った。党ロシア訪問団の遠山清彦、稲津久の両衆院議員、山本香苗参院政策審議会長が同行した。

同墓地には、第2次大戦後に旧ソ連によって抑留され死亡した、元ハルピン総領事らの慰霊碑が建立されている。献花した山口代表は、「60万人に上る抑留者の約1割が亡くなった。日ロ双方に二度と悲劇を起こさないことが、われわれの使命だ」と語り、不戦の誓いを新たにした。

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