e公明、地域の防災力強化へ全力

  • 2017.07.13
  • 情勢/解説

公明新聞:2017年7月13日(木)付



地域の防災力強化へ、公明党の地方議員が推進している対策を紹介する。


くぐり抜け道路 車の水没防ぐ


愛知・清須市

愛知県清須市を通る県道67号のアンダーパス(線路下や道路下をくぐり抜ける道路)でこのほど、冠水時の通行禁止をドライバーに告知するバルーン式仮封鎖装置とLED式情報表示板が設置され、運用を開始した。推進した公明党の市川英男県議と、党市議団の岸本洋美、林真子、飛永勝次の各議員は、現地で担当者から説明を受けた。

同地点では昨年9月、台風16号の影響で道路が冠水した際、車が誤って進入し、死亡事故が発生。こうした事態を二度と繰り返さないための対策が急がれていた。

設置された仮封鎖装置と表示板は、アンダーパス内の水位に応じて注意を喚起する。水位が5センチに達すると、表示板の黄色の回転灯が点灯し「通行注意」のメッセージを表示。さらに、15センチに達すると、赤色の回転灯が点灯し「通行止」のメッセージが表示されるとともに、入り口付近に設置された筒状のバルーン(直径60センチ、長さ3.5メートル)が自動的に膨らみ車線を封鎖する。バルーンは内部のLED電球によって照らされ、夜間などでも見やすいよう工夫されている。

県は県道のアンダーパス9カ所にこうした設備を設置。市も今後、市道のアンダーパス6カ所への設置を予定している。

アンダーパスの安全対策について同市議団は、昨年の死亡事故の直後に、加藤静治市長に緊急要望書を提出するとともに、県尾張建設事務所に対しても、市川県議と共に対策を強く要請してきた。


FMラジオで緊急情報


長崎・南島原市

長崎県南島原市では6月から、防災ラジオの運用を開始した。これは公明党の中村久幸市議が市に粘り強く導入を働き掛けて実現したもの。今月4日の台風上陸時には、いち早く情報を伝え「防災ラジオがあって本当に助かった」などと、住民から喜びの声が上がっている。

同ラジオは、隣接する島原市のコミュニティーFMを活用して放送。災害時、ラジオは自動的に起動し、緊急情報を放送する。平時には、ラジオとして使用できるほか、定時で行政情報が放送される。市によると、同ラジオは無償で貸与され、現在、市内全世帯の約9割に当たる約1万5000世帯に配られた。

これまで、屋外にある防災行政無線では、家の中にいると聞こえにくく、「災害が発生したとき、情報が入ってこない」と、住民は不安を感じていた。住民から相談を受けた中村市議は、2011年6月の定例議会で一般質問して以来、防災対策の観点から防災ラジオの整備を一貫して求めてきた。

中村市議はこのほど、同市布津町に住む柿本隆夫さん(69)、靖子さん(63)夫妻を訪ね、防災ラジオについて説明した。柿本さん夫妻は「これで安心できる」と喜びを語っていた。


かまどベンチを設置


高知・佐川町

高知県佐川町でこのほど、地域コミュニティーの向上を図りながら防災活動に役立てる取り組みとして、自主防災組織の製作による「防災かまどベンチ」が町内2カ所に合計3基設置され、住民に喜ばれている。

防災かまどベンチは、レンガ囲いの土台の上に木製の座板を乗せたもの。普段は休憩できるベンチだが、座板を外すと炊き出しを行う「かまど」として使える。公明党の松浦隆起町議が災害時に有効だとして、2015年9月定例会で提案し、設置を推進してきた。

製作に当たっては、設置を希望する自主防災組織に対し、町がレンガや板などの材料を提供。約140世帯からなる中本町自主防災組織では、座板の長さ約1.7メートル、幅約80センチ、高さ約40センチのベンチ2基を住民と協力して作り上げた。

町総務課危機管理対策室によると、3カ所目の設置も既に予定され、「取り組みを進める過程で地域コミュニティーや防災意識の向上が期待できる。今後も広げていきたい」(刈谷保彦消防主任)と話していた。

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