eコラム「北斗七星」

  • 2017.07.10
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年7月10日(月)付



きょうはウルトラマンの日。1966年7月10日、テレビに初登場した。ウルトラマンを演じたのは映画俳優だった古谷敏さん。だがそれは秘密にされていた。顔を出せる作品に出たい古谷さんが口止めした◆撮影は過酷だった。仮面が息苦しい。ゴムスーツに大量の汗。胸がムカムカし何度も吐く。新聞に「怪獣と宇宙人が、ただプロレスごっこをしているだけ」との酷評も◆古谷さんは悩んだ末、降板を決意。バスでプロダクションへ向かう。途中で子ども4人が乗る。「早く次の回、見たいな。どんな怪獣が出てくるか楽しみだよ」。ウルトラマンの感想を口々に話した。古谷さんは感激し翻意。「ウルトラマンは、子供たちに助けられた」と自著『ウルトラマンになった男』にある◆3年前、明るさ一番の妻をがんで亡くした公明市議。でも泣いている暇はなかった。市議に悩みを打ち明ける人たちを助けるのに必死だった。自分を頼りにする人がいることが心の支え、助けになった。「議員であることがありがたかった」と語る◆市議は去年、市内のある会で声を掛けられた。初めて話す人だ。「議員が実現してくれた不妊治療の助成のおかげで、あきらめていた子どもができた。本当にありがとう」と◆人のために頑張れば報われる。誰かが見ている。喜んでいる。(直)

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