eごみ減量等推進員 食品ロス削減へ研修会

  • 2017.07.03
  • エンターテイメント/情報

公明新聞:2017年7月3日(月)付



身近にできる事例学ぶ
自治会などで啓発活動
兵庫・西宮市



兵庫県西宮市は、地域で活躍する「ごみ減量等推進員」に対して、委嘱状の交付式と、食品ロス削減に関する研修会をこのほど、市立勤労会館で盛大に開催した。食品ロスについての大規模な研修会の開催は、同市では初めて。多くの推進員が参加し、"市民の力で食品ロス削減を進めよう"との息吹あふれる会合となった。これには、同研修会を提案した公明市議も出席した。


公明市議の提案実る

ごみ減量等推進員の任期は2年。市民と行政のパイプ役となり、ごみ減量・再資源化の推進に向けた地域のリーダーとして活動する。今年度は556人(新規137人、継続419人)が市から委嘱を受け、ごみ減量などの活動に加え、食品ロス削減について、自治会などで活発な啓発活動を行う。

この日の研修会では、甲南女子大学の中野加都子教授が「みんなで取り組もう! 食品ロス削減」と題して講演。この中で中野教授は「家庭から出される生ごみ」のうち、「手つかずの食品」が22.2%にも上っているとの他市の調査結果や、日本の1年間の食品ロスは500万~800万トンといわれ、日本のコメ収穫量約850万トン(2012年)にほぼ匹敵している深刻な現状を指摘した。

その上で、身近にできる取り組みとして、(1)日ごろから食べられる量を把握する(2)賞味期限を過ぎても捨てるのではなく工夫する(3)生ごみの水切りをしっかり行う―などの諸点を訴えた。

また、推進員に対して「皆さんのような"リーダー"が食品ロス削減への意識を、市民の間に広げていただきたい」と要望した。

この後、主催者の市側から、会食や宴会での食べ残しを減らすための「3010運動」を、いち早く庁舎内の職員に呼び掛け、実行中であることが報告された。

参加した推進員らは、熱心にスライドを見たり、メモ用紙にペンを走らせていた。推進員で環境美化などを進める「市環境衛生協議会」の常任理事を務める今井一也さんは、「きょうの研修会で、食品ロスへの理解が深まった。今後、自治会の役員や地域の人たちにも食品ロス削減の重要性を話していきたい」と決意を固めていた。

今回の研修会については、公明党の八代毅利市議が昨年9月、今年3月の両議会で「ごみ減量等推進員に、食品ロス削減についての研修を行い、地域における食品ロス削減のリーダーになっていただいては」と提案し、実現した。さらに、庁舎内の3010運動についても「市職員が率先して実践を」と強く求めていた。

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