eコラム「北斗七星」

  • 2017.06.02
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年6月2日(金)付



ドイツ・デュッセルドルフで開かれている世界卓球選手権個人戦。世界から注目される若手日本選手の一人が平野美宇さん。アジア選手権でリオ五輪金の中国選手らを倒し初優勝した女子高生だ◆リオ五輪で代表漏れした悔しさをバネに、それまでの「守る卓球」から「攻める卓球」にスタイルを変えた。「全部勝つためにどうしたらいいのかを考える」。そう言い切る◆同じ年頃でデビューした女優の苦労話を『わたしの失敗Ⅱ』(産経新聞文化部編、文春文庫)で読んだことがある。岸本加世子さんの話だ。新人時代、連続ドラマの主演女優から徹底的にいじめられた◆リハーサル段階ではあったせりふが、主演女優の「いらないんじゃないの」の一言でカメラリハーサルのときには何カ所も削られる。出番がどんどん減り、「半年間は胃に穴が開きそうなくらいつらかった」と振り返る◆しかし彼女はひるまなかった。「わたしはきっと女優として芽があるんだ」と前向きに開き直る。そして演技派の大女優へと着実に歩み始め、やがて日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞するまでに◆二人とも、攻めの姿勢に転じることで困難を打ち破った。「攻撃は最大の防御」と。東京都議選の投票日まで1カ月。攻めに徹し、公明23氏の全員当選を勝ち取っていきたい。(六)

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