eコラム「北斗七星」

  • 2017.03.21
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年3月18日(土)付



春の卒業シーズンを迎え、街中でも学舎を巣立つ学生たちの姿を見かけるようになった。春は希望の季節だ◆だが一方で、さまざまな苦難に遭遇している若者もいる。若年がんと闘う患者たちもその一例だ。15歳から30歳代までの思春期・若年成人を「AYA世代」と呼ぶが、この世代のがんは、小児型と成人型が混在したり、発生場所が多臓器にわたるなどの特徴がある。がんと診断される人は全国で年間約100万人とされるが、AYA世代は2万人程度と少ないため、まだ効果的な治療法も確立されていない◆しかも、この世代は進学や就職、結婚など人生の大きな転機を迎える時期に当たる。病気に対する不安に加え、将来への悩みが重なり、折れそうな心を引きずりながら、病と向き合っている若者も少なくないだろう。精神面も含めた支援の強化が強く望まれる◆「がん対策」を党の重点政策に据える公明党は、AYA世代のがんに対しても、党の提言などで支援の充実を強く訴えてきた。そうした声を受けて、国の2017年度予算案に、AYA世代のがん患者を多面から長期的に支える体制の整備が盛り込まれた◆AYA世代のがん患者への本格的な支援は緒についたばかりだ。公明党はこれからも若者たちに寄り添い続け、明るい未来を力強く応援していきたい。(千)

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