e難病患者らに朗報!上肢装具(MOMO)両腕分を助成

  • 2017.02.27
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年2月27日(月)付



生活の質が大きく向上



「両腕が使えるだけで、こんなにできることが増えた。感謝している」―。厚生労働省はこのほど、補装具費支給制度について、これまでは片腕分しか支給されてこなかったが、職業上特に必要と認められた場合などに、腕の機能を補助する上肢装具「MOMO(モモ)」の購入を両腕分まで助成できるよう制度の運用を改善。MOMOが必要な難病患者や障がい者にとって朗報となった。この両腕支給の第一号となった沖縄型神経原性筋萎縮症家族会「希の会」の我如古盛健会長(沖縄県うるま市在住)は、生活の質の向上につながると公明党の支援に感謝を寄せている。


「できること増え感謝」
沖縄型筋萎縮症家族会
沖縄型神経原性筋萎縮症は、沖縄地方に多発し、全身の筋肉が徐々に衰える病気。遺伝性疾患と見られ、同県内に60~80人の患者がいるとされているが、潜在的な患者も含めると、正確な人数は不明で、県外にもいるとされている。

我如古会長は30歳代で同症を発病し、徐々に病気が進行。子どもの頃から好きで本格的に練習していた三線(沖縄の弦楽器)も、一時は弾けない体に。リハビリを重ね、短時間なら弾けるまで回復したものの、かつてとはほど遠い状態だった。

こうした中、腕を自由に動かせるようになるMOMOが、昨年4月から国の補装具費支給制度の対象として認定された。ところが片腕分しか助成されなかったため、我如古会長はMOMOを片腕しか装着できず、もう片方の腕の動きは制限されたままだった。このため、片手だけでは三線が思うように弾けず、不自由さを感じていた。

こうした我如古会長の声を聞いた公明党の高橋真沖縄市議は、金城勉沖縄県議や秋野公造参院議員と連携。秋野氏は「片腕だけ動いても、日常生活に支障が出ているのは明らかだ」と理解を示し、厚労省と掛け合った。その結果、両腕分まで助成することが決まり、我如古会長がその第一号となった。

MOMOによって両腕が自由に動かせるようになった我如古会長は、このほど沖縄市で開かれた障がい者が出演する「第7回愛音楽・音楽祭」にも、秋野氏と共に「公健バンド」を組んで出場。「唄三線」を披露し、見事、特別賞を受賞した。

我如古会長は「両腕が動くことで、これまでできないと思っていたことが、できるようになってうれしい。三線も弾ける曲が増えた」と喜びを語り、「公明党議員が支援に向けてさまざまな調整をしてくれている。こうした方々がいることが、私たち患者にとっての希望だ」と話していた。


秋野氏ら公明議員が尽力
同症患者に対する支援をめぐっては、秋野氏が2015年2月に我如古会長と初めて出会って以来、この2年間で目覚ましく進展している。

同症は現在、指定難病に認定されていないものの、すでに指定難病である「球脊髄性筋萎縮症」「脊髄性筋萎縮症」「シャルコー・マリー・トゥース病」などと同様の診断基準を満たせば、これらの疾病として医療費助成が受けられるようになった。

また同症の治療に向けた新薬を患者に投与する治験の兆しも見えるなど、公明党の迅速な取り組みによって患者救済の道が大きく切り開かれている。

我如古会長は今月14日、厚労省を訪れ、古屋範子厚生労働副大臣(公明党)と面談した。同症の生活の質の向上をめざす研究班設置や治験の早期開始を要請するとともに、あらためて医療費助成やMOMOの両腕分の支給が認められたことに謝意を表明。両腕が動く喜びを「唄三線」で伝えた。

秋野氏ら公明議員は決意を語る。「これからも、治療の道が開かれるよう、公明党が希望の光となって支援していきたい」

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