e編集メモ

  • 2016.12.19
  • 情勢/解説

公明新聞:2016年12月19日(月)付



酷評やまぬ民進の抵抗戦術



15日に事実上閉幕した臨時国会の最終盤。民進、共産、自由、社民の4野党は14日夜、会期末恒例の内閣不信任決議案を提出するなど、旧態依然とした抵抗戦術で、15日の日ロ首脳会談を控えた安倍晋三首相を未明まで国会に縛り付けるという、国益を考慮しない不見識さを露呈した。

その中でも、カジノを含む統合型リゾート(IR)推進法案をめぐる民進党の国会対応は、あまりにもちぐはぐで、他の野党から批判が相次いだほか、党内も「衆参で不協和音」(15日付「読売」)が生じるほど、ひどいものだった。

衆院で民進党は、徹底抗戦の姿勢を崩さなかったが、参院では一転、13日に自民党が修正案を示したことを受け、委員会採決に応じた。

参院側の"豹変"に衆院側は「寝耳に水だ」などと猛反発。他の野党も「蓮舫代表は『廃案に追い込む』と言っていたのに突然、修正案が提出された。理解できず遺憾だ」(共産党の小池晃書記局長)などの批判が続出した。

さらに不可解なのは翌14日の参院民進党。いったん採決を容認したにもかかわらず、抵抗路線に舞い戻り、全く筋の通らない理由で議長不信任決議案、首相問責決議案を提出して議事進行を妨害。この影響で同日午後1時の予定だった衆院本会議の開会が大きくずれ込んだ。

こんな国会戦術に「民進党は国内外で『恥を上塗り』した」(15日付「産経」)などと酷評が鳴りやまない。

16日の同党両院議員懇談会では、「衆参の意思統一を図るべきだった」などと不満が噴出し、野田佳彦幹事長が陳謝する事態に。

結局、臨時国会で民進党は「『提案路線』で目立った成果を上げることができず」(16日付「読売」)、従来の批判・抵抗路線から脱却できなかったようだ。

(洋)

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