eコラム「北斗七星」

  • 2016.11.21
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年11月21日(月)付



米大統領選の候補や韓国大統領、国内では女性の閣僚や党首、首長など、今月も女性の政治家が注目され、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家最高顧問の来日もあった◆女性委員会を公明党が設置したのは、男女共同参画社会基本法が制定された1999年。このとき同委員会の中心メンバーだった大野由利子・元衆院議員と懇談する機会があり、そこでもスー・チー女史が話題に◆女史が、ノーベル平和賞を受賞(91年)する2年ほど前、軍政下にあって民主化闘争の渦中で遭遇した出来事が、夫の編集による著書「自由」(集英社、ヤンソン由実子訳)に記録されている◆数人の同志と通りを歩いていると、出くわした軍の車から6人の兵士が飛び降り、銃口を彼女に向けた。同志に道の端で待つよう合図すると彼女は「ターゲットをひとつにしてあげたほうがよい」と、兵士の方へ道の真ん中を進む。その迫力に圧倒されたのか、兵士は射撃を中止したという話だ◆そんな女史の平和賞受賞は、"女性だったから"ではないだろう、などと語り合う中で、大野さんは「女性だから、と特別視されることなく、力ある女性が男性と同じように活躍できる社会に」と望んでいた。男女共同参画の新時代へ、いま日本の社会で、もっと、力ある女性リーダーが登場してほしい。(三)

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