eSNS(フェイスブック)がつないだ支援の輪

  • 2016.11.11
  • 生活/生活情報

公明新聞:2016年11月11日(金)付



鳥取中部地震被害の倉吉市
壊れた屋根にブルーシート



10月21日に鳥取県中部を襲った最大震度6弱の地震は、多くの家屋に損傷を与えた。そのほとんどは「一部破損」で、屋根瓦がずれたり、落ちたものだった。

そうした被災住宅では、雨漏りを防ぐためにブルーシートで屋根を覆う必要がある。屋根に上ることができない一人暮らしの高齢者世帯などは、作業を災害ボランティアセンターに依頼。しかし、その数は多く、専門業者の人手も足りず、支援が行き届いていないのが現状で、屋根を修繕する専門業者の確保が求められている。


公明議員の要請に、山梨の業者が呼応

こうした中、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用で、議員活動を広げる公明党の桑田達也・鳥取市議のもとに、フェイスブック(交流サイト)の知人から1通のメッセージが届いた。「山梨に屋根の修繕工事をボランティアでやってくれる会社がある」。それは山梨県に本社を置く「日本ステンレス工業株式会社」(石岡博実代表取締役会長)だった。

同社はこれまで、東日本大震災や熊本地震などで被災家屋の屋根の簡易修繕やブルーシート張りのボランティアで活動してきたという。

桑田市議は早速、石岡会長に応援を打診。サッシなど建物の外装工事に詳しい公明党の鳥飼幹男・倉吉市議から被災地の窮状を説明し、支援を強く要請した。両議員の訴えに心を動かされた石岡会長は、石田耕太郎・倉吉市長からの正式な派遣依頼もあり、10月31日、総勢11人で被災地入りした。


「プロの補修だから安心」

同社は、今月1日から11日にかけて1日2~3軒のペースで倉吉市内の被災家屋を回り、ブルーシートを屋根に固定する作業を実施。工法は、これまでの大規模地震被害の支援経験から編み出した角材を使う独自のもの。石岡会長は「この手法なら半年から1年は持ちこたえられる。自宅が被災し、困っている方々のお役に立てれば」と語っていた。

納屋の屋根がずれた箇所をブルーシートで覆ってもらった同市中河原の男性(70)は、「自分たちではできないので、屋根は手付かずだった。プロにやってもらい安心です」と感謝の言葉を述べていた。

また、党県本部の議員、職員らも連日、被災地支援のために現地入り。同社の作業をサポートしたり、ブルーシートや角材の運搬などに汗を流している。

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