eコラム「北斗七星」

  • 2016.11.07
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年11月7日(月)付



遅いなと思っていると、妻からメールで「〇〇ちゃんとお茶してます」。帰ってくると「とっても良い子」とはしゃぎ、「さっさと結婚すればいいのに」とぼやきが続く。息子と彼女のことで、親が思案しても仕方ないのだが◆20~30代を対象にした意識調査では、8年前調査と比べ、「結婚したい」「子どもは欲しい」割合が数ポイントずつ低下した。特に男性ではっきりしている。女性は「早く結婚したい」と「結婚したくない」の二極に分かれた◆また、現に結婚してない理由は、所得が低い層ほど「経済的に厳しい」が多く、高い層では「ひとりが楽」が増加する。なるほど、経済面での見通しが、結婚や子育てに対する若者の考えを、大きく左右していることが浮かび上がる(国立青少年教育振興機構調べ)◆一方、明るい兆しも。2015年に行われた国勢調査の結果では、人口減少ばかりが話題になったが、実は男女とも未婚率がようやく上げ止まったことも明らかになった。全体では27.3%と10年調査より0.2ポイント低下。特に30代男性は38.9%と前回より1ポイント下がった。なんと戦後、初めてのことだ。自公政権下での経済対策や賃金上昇の効果と見られる◆手を携えて家庭を築こうという若い人たちの思いを、何とか後押ししたい。親の世代の責任ではなかろうか。(繁)

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