e編集メモ

  • 2016.10.31
  • 情勢/解説

公明新聞:2016年10月31日(月)付



野党共闘
共産の干渉に苦悩の民進



与党が勝利した衆院補欠選挙から1週間。"野党共闘"のあり方をめぐって、共産党が民進党に対して不快感を露わにしている。

引き金となったのは、選挙戦最終盤の東京10区での街頭演説会。共産、自由、社民の野党3党は、党首級が応援に駆け付けるほど意気込んだが、民進党は支援団体の連合が共産党との共闘に否定的であることを考慮し、蓮舫代表どころか、肝心の民進党候補すら会場に姿を現さなかった。

当然、要請を受け流された野党3党は猛反発。特に、共産党は野党候補を一本化するため、民進党の求めに応じて自主的に候補を取り下げ。その上で、推薦を拒否されるという仕打ちを受けただけに、怒り心頭だ。

小池晃書記局長は、「政党間の信義にもかかわる問題だ。協力して選挙に臨む姿勢とはいえない」と痛烈に批判。志位和夫委員長も「連合の要求に従う道を選ぶのか、野党共闘に真剣に取り組む道を選ぶのか、前向きの決断をしてほしい」と"どっちつかず"の民進党に二者択一を迫った。

この志位氏の干渉に民進党内からは「もう少し慎重に発言してもらいたい」「非常に違和感を覚える」などと反発する声が相次ぐ。しかし、「次期衆院選でも共闘することを求める共産党と、その見直しを迫る連合の間で板挟み」(28日付「読売」)となっているというのが実情のようだ。

民進党にとっては、このまま「政策協定なき候補一本化」で進めたいのが本音。連合と共産党の協力という「二兎」を追いつつ、共産党の要求にどう対応していくか民進党には悩ましい日々が続きそうだ。

(洋)

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