e「重大事態」を明確化

  • 2016.10.25
  • 生活/生活情報

公明新聞:2016年10月25日(火)付



いじめ対策で文科省会議が提案



文部科学省の有識者会議は24日、いじめ防止対策推進法に基づく施策の課題や改善策を示した提言案を大筋で了承した。児童生徒が大きな被害を受けた「重大事態」の定義を明確化し、発生時に同法が義務付けている調査の進め方を示すガイドライン(指針)を作成することなどを同省に求めた。

同法は、児童生徒がいじめで生命、心身、財産に重大な被害が生じたと疑われる場合などを重大事態とし、学校や教育委員会が第三者委員会などの組織を設けて速やかに調査するよう定めている。提言は、重大事態の定義が不明確で、趣旨に反して適用されない例があると指摘。文科省が具体的な事例を示し、範囲を明確化するよう求めた。

調査に関しては、被害者側の意向が反映されず、結果も適切に伝えられない例があるため、第三者委の人選や調査方法、結果の説明、個人情報の取り扱いなどについて示す指針の作成を提案した。

提言は、学校が定めるいじめ防止の基本方針が教職員や児童生徒、保護者らに周知されていないことも問題視。基本方針に基づく情報共有や組織的対応、児童生徒の相談などを促すため、各校がホームページに掲載し、入学時や進級時に説明することなども求めた。

同法は、公明党などが推進し、2013年に成立。付則で定められた施行後3年の見直し時期を迎えている。

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