eコラム「北斗七星」

  • 2016.09.12
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年9月10日(土)付



東京郊外の団地でも最近は外国人の住人が増えてきている。試しにこの夏のお祭りで、地域の方からいらなくなった浴衣を寄付してもらい「浴衣お貸しします」と広報した。祭りの反省会では、「母国からのお客にも着せてあげたら大喜びだった」などと意外なほどの好評ぶりの報告。なるほど、「日本的」なことを求めているのだと実感した◆2000万人超えが確実視される訪日客。宿泊も昨2015年が約6551万泊と最高を更新したが、都道府県別に見ると変化がでている。これまで大半を東京・愛知・大阪など3大都市圏が占めてきた。が、それ以外の地域の伸びが著しい◆昨年、伸び率は3大都市圏が約39%、それ以外が約60%。茨城、静岡、三重、滋賀、佐賀の各県などは前年比で倍以上に。黙って増えるわけはない。その地域の特性や特産を生かし、インターネットなどでアピールしたり、国内外の観光業者を招いたりと、あの手この手で汗を流したことが実を結んだ◆国別の好みもある。北国には台湾など南の地域から、逆に西日本には韓国からのお客が多い。中国からのお客は今のところまだ3大都市圏に集中しているが、2度目3度目の来日客が増えれば、各地に分散していくだろう◆そうしたお客をどこが獲得するのか。これはチャンスだ。(繁)

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