eコラム「北斗七星」

  • 2016.08.22
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年8月22日(月)付



車で出かけた折、少し休もうとお店を探していると、「ペット可」のホテルがあった。喫茶室では、テーブルの横やご主人の足下に静かにお座りしている。「今度は、うちの子も連れてこようよ」と家人がうらやましそうな顔。もちろん、我が家の犬のことだ◆子どもが家を出て、静かだなあと思う間もなく、子犬がやって来て1年。「私が世話するから」はこうした場合の決まり文句だが、あっという間に、犬小屋の掃除から散歩までやることに◆ぺットを飼う人たちの悩みの上位を占めるのは、「ペットの死がつらい」と「旅行ができない」の二つ。「旅行」のニーズに応えようと最近は、ペット連れの旅「ペット・ツーリズム」が注目されている◆一緒に泊まれるホテルや娯楽施設が目に付くようになった。犬を飼っている世帯は全国で約800万。猫を含めると1300万を超える。一方で、ペットの「家族化」も進み、「できれば一緒に楽しみたい」と望む。拡大が見込まれるその需要に応えることは企業にとっても、地方自治体にとっても魅力的だ。実際、山梨県や栃木県那須町などがペット・ツーリズムを旗印に、地域の観光振興を進めている◆ためしに我が家の犬に「一緒に旅行に行くか?」と声をかけた。しっぽを振って「ワン」という返事が返ってきた。(繁)

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