e「ポケットカルテ」で健康守る

  • 2016.07.26
  • 生活/生活情報

公明新聞:2016年7月26日(火)付



診療記録を一元管理
システム開発者と意見交換
山本(香)さん、熊野氏らが視察
京都医療センター



いつでも、どこでも安全・安心な医療体制の構築へ――。公明党の山本香苗参院議員は15日、京都市にある国立病院機構「京都医療センター」を訪れ、北岡有喜・医療情報部長(医学博士)が考案・開発し注目を集める個人向け健康情報管理サービス「ポケットカルテ」について話を聞いた。これには、熊野正士・党地域医療関西会議議長らが同席した。


患者自身が簡単に閲覧。医療費抑制にも期待


「ポケットカルテ」とは、提携する医療機関の診療記録や処方箋に基づく調剤データなどの情報を、住民自身がインターネット上で一元管理し、いつでも閲覧できる無料サービス。NPO法人「日本サスティナブル・コミュニティ・センター」が2008年10月から運用を開始し、登録者数は4万8000人を超える(15年10月1日現在)。

利用者のメリットは、転院しても情報が引き継げることで、重複した検査や治療を受けずに済むほか、災害発生時にも迅速かつ的確な治療を受けられるようになる。また、医療機関から提供される領収書に印刷されたQRコードを携帯電話やスマートフォンのカメラで読み取り、医療費の管理ができる。これにより、確定申告で医療費控除を受ける際に必要な明細書を出力することもできる。

さらに、子どもから高齢者まで簡単に利用できるよう、地域共通診察券「すこやか安心カード」を無料で発行。医療機関に設置された専用の情報端末で、現金自動預払機(ATM)を使うような感覚でポケットカルテのサービスを利用できる。現在、京都府内を中心に50カ所以上の医療機関で同カードの利用が可能。約2万人が日常的に利用している。

一行との意見交換で北岡氏は、「年間約40兆円の医療費(国)のうち、3分の1は削減できるものだ」と語り、患者の治療方針を決定する問診について「患者個人のあやふやな記憶に頼るため、余計な検査や治療に費用がかかっている」と現状を指摘。こうした課題を解決するためには、患者自身の医療・健康情報などの「バックグラウンドデータの管理が大事」と強調し、「生涯カルテであるポケットカルテのシステムを全国に展開し、医療の質を上げながらコスト削減にも貢献できれば」と話していた。

山本さんは「ICT(情報通信技術)を活用し、患者本人の利益にとどまらず、増大する医療費の抑制にもつながる全国でも画期的な仕組み」と評価。「今後の展開を後押ししていきたい」と語った。

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