eコラム「北斗七星」

  • 2016.05.17
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年5月17日(火)付



「繁華街を歩いている時に、大地震が来たらどうする?」。自宅で妻に問い掛けられた。「公園などに逃げる」と答えたが、実際の地震時に、うまく避難できるのか。上からガラスやコンクリート片が降り注いでくることもある。「そんな時は、近くの新しそうなビルに逃げ込むのよ!」と妻が解説した◆実はこれ、昨年秋に東京都が都内全家庭に配布したハンドブック「東京防災」に書かれている、震災時に取るべき行動の一つだ◆「東京防災」には、丸めた新聞紙をポリ袋に詰め、足を入れて暖を取ることや、布と10円玉を使って単3電池を単1に変える方法など、災害時に役立つ実用情報が満載。全国の主な書店でも販売されたが、熊本地震後は品薄状態だという。電子書籍版は今も無料で配布されている◆全国どこでも、いつ大地震に見舞われるか分からないという危険をあらためて実感させた今回の地震。わが家の災害への備えも、この機会にもう一度、確認しておきたい◆防災システム研究所の山村武彦所長は、家庭でも1週間分の備蓄をしておくことを推奨。そして災害の拡大を防ぐためには、近隣で助け合う「近助」が大事だとも語っている(本紙5月14日付)。近隣との日頃の対話の中で、いざという時に助け合う仕組みも話し合っておこう。(千)

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