e民維の新党名 不信拭えず「民主」が消滅

  • 2016.03.16
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年3月16日(水)付



民主党と維新の党の合流に伴う新党名が「民進党」に決まった。両党が実施した世論調査で、維新の党が提案する「民進党」が、民主党提案の「立憲民主党」を支持率で上回ったためだ。

民主党は、1996年の結党以来、20年間続いた「民主」の名前に支持があるとみて、新党名に残せると思っていたが、世論を見誤った。「民主」の名が消滅する"まさかの結果"に、党内では戸惑いや反発の声が渦巻いているという。

新党は、かつて民主党に所属していた多くの維新の党議員が元のサヤに収まるだけに、「民主党の延長」にすぎないとの見方もある。

「決められない政治」で迷走し、政権運営に失敗した負のイメージが根強い民主党。「世論調査で浮き彫りになったのは、『民進党』への支持ではなく、『民主党』に対する不信感の根深さではないか」(15日付「読売」)との指摘もうなずける。

直近のマスコミの世論調査で、新党に対して「期待しない」と答えた割合は、69%(NHK)、57%(朝日)。党名の変更だけで民主党政権時代の不信感は拭えないというのが多くの国民の考えだろう。

さらに、「理念や政策づくりをめぐる議論がこれまであまり活発化していない」(同「毎日」)とあっては、「『理念なき看板の掛け替え』と言われても仕方がないだろう」(同「読売」)。

民主、維新両党は、心機一転して夏の参院選に臨むと息巻くが、めざすべき方向性や政策もはっきりしない民主党の体質は何も変わらないのが実態のようだ。(光)

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