eコラム「北斗七星」

  • 2016.02.24
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年2月24日(水)付



昨年、地元で待ち焦がれていた鉄道の高架化が実現した。道路を利用する者にとっては、踏切待ちがなくなり、快適この上ない。ややもすると、この場所に踏切があったことすら、記憶から薄れがちになる◆だが、ここに至るまでには、公明議員の執念の連携プレーがあったことを忘れてはならない。1994年1月、踏切内で転倒したバイクの男性と、助けようとした一人の青年が電車にひかれ、共に命を落とす事故が発生した◆開かずの踏切解消へ、彼は10年以上前から高架化を訴え続けていた。その矢先に起きた痛ましい事故。「青年の死を無にするな!」。青年の四十九日法要にも出席した彼の舌鋒は、一段と熱を帯びていった◆高架化は鉄道立体化だけで終わらず、街づくりを伴う。高架化の道筋を付けた彼は、自身のライフワークを後継の議員に引き継ぎ、線路跡の有効利用などが今、着実に進む。打てば響くスピードで解決する課題があれば、この事例のように、長い年月を掛けて初めて成せる仕事もある◆国政に目を転じれば、夏の参院選を前に幾つかの野党が、異なる互いの主張をタナに上げ、数合わせに狂奔している。考えていることがバラバラで、一体どんな"仕事"ができるのだろう。先行き不透明な政治では、世界からもソッポを向かれるだけである。(広)

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