e広がる コンパクトシティ

  • 2015.12.10
  • 情勢/社会
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公明新聞:2015年12月10日(木)付



街に「にぎわい」
医療・商業施設、住居など集約
公明がリード



人口減少や高齢化が進む中、将来にわたる街の活力維持は切実な課題だ。その中にあって公明党は、地方都市を中心に教育や行政、商業施設、住居など生活に必要な施設を一定の地域に集約し、都市機能を維持するコンパクトシティの形成をリード。取り組みが全国各地で進んでいる。


いち早く「コンパクトなまちづくり」に乗り出した富山市は、居住地域が郊外へ拡散し、市街地の空洞化が課題になっていた。そこで同市は公共交通網を中心に、「都心地区」と「居住推進地区」を設定し、超低床路面電車(LRT)の導入などで利便性を向上させた結果、両地区で転入が転出を上回るまでに回復した。


一方、浜松市は「まちなかにぎわい創生計画」を掲げ、再開発や商業活性化に取り組み始めている。官民が連携した公共空間や遊休不動産の利活用、街中での創業支援などに力を入れ、長期的には中心市街地など市内の各拠点への定住を促し、コンパクトシティの形成をめざす。


国土交通省は昨年7月、2050年を見据えた指針「国土のグランドデザイン2050」を発表。地方都市のコンパクトシティ化や、中山間地域などの過疎地で商店や診療所といった生活に必要な施設を徒歩圏内に集めた「小さな拠点」を推進する方針を示した。加えて、各地域を公共交通などで結ぶ「コンパクト+ネットワーク」を掲げている。公明党は「住み続けられる地域づくり」に全力を注ぐ。


地域活性化への先進例


長岡、見附市(新潟)を視察 石井国交相


石井啓一国交相(公明党)は9日、コンパクトシティ化を進めている新潟県長岡、見附両市を訪れ、両市の取り組みを視察した。


長岡市では、JR長岡駅から離れていた市役所を駅前に移し、役所機能のほかに屋根付き広場やアリーナ、市民交流ホールなどを加えた「アオーレ長岡」として再生。市は駅前に、健康づくり拠点「タニタカフェ」(計量器メーカー「タニタ」がプロデュース)、子育ての駅「ちびっこ広場」、学びと交流の拠点「まちなかキャンパス長岡」なども開設し、にぎわいをつくり出している。石井国交相は森民夫市長と共に各施設を回り、説明を受けた。


続いて、歩いて暮らせるまちづくりを進める見附市を訪問。久住時男市長と共に市民交流センター「ネーブルみつけ」を視察し、健康運動教室などを見学した。さらに地域コミュニティー拠点の一つである北谷南部地区ふるさとセンター(田井小学校内)を訪れた。


視察後、石井国交相は「人口減少・高齢化社会の中で国交省は『コンパクト+ネットワーク』という発想で地域づくりを進めている。長岡、見附両市は先導的に取り組んでいる。参考にしたい」と述べた。

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