e産官学で地域を活性化

  • 2015.10.22
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年10月22日(木)付



9カ国の研究者が参加
秋野氏が記念講演



日本の近代化支えた旧産炭地で国際会議 福岡・田川市


福岡県田川市の地元企業や近隣大学の代表などでつくる「地域振興学会」(星野宗広理事長=マルボシ酢株式会社会長)の主催で、9カ国から25の大学が参加した国際会議が1日、同市内で初めて開催され、公明党の秋野公造参院議員が記念講演を行った。これには河野義博参院議員が二場公人・田川市長と共に来賓として参加し、あいさつした。


公明は住民参加型で政策推進


田川市も協力して開かれた今回の会議は、かつて産炭地として日本の近代化を支えてきた田川から、地域に根差した街の活性化への取り組みを世界にアピールすることが目的。論文発表なども行われ、若手研究者の育成も後押ししている。


登壇した秋野氏は、2013年に胃がんの大きな原因とされるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の除菌治療に用いる薬剤が保険診療の対象に加えられたことを紹介。そのために、九州や北海道の公明党員らと共に保険適用を求める署名活動で100万人を超える声を集め、国会質疑などで政府に要望してきた取り組みを報告した。


秋野氏は「署名活動によって地域との接点ができた。住民参加型による活動で、ピロリ菌の除菌による胃がん予防への意識啓発が大きく進んだ」と強調。質疑応答では、参加者と活発に意見を交換した。


このほか会議では、日本で初めて国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録された、福岡県筑豊の炭鉱絵師・山本作兵衛の資料などを活用した観光振興策や教育事業に関する講演、各国の研究者らによる基調講演が行われた。参加した須川悦子さん(76)は、「地域に密着した内容の発表ばかりで、感動した。継続して開催してほしい」と語っていた。


大学でゼミ開き学生らと交流


これに先立つ9月30日、秋野氏は同市内の福岡県立大学(柴田洋三郎学長)で、全学横断型教育プログラムの一環として開かれた特別講義とゼミに招待された。席上、柴田学長から、公明党の加藤秀彦市議が開催の橋渡し役になったことが紹介された。


秋野氏は「血液製剤の安全対策と適正使用、国内自給の推進について」をテーマに講義。新薬開発などによる暮らしの向上がある一方、薬害を引き起こした歴史に触れ、血液製剤の安全対策と適正使用の重要性などについて解説した。参加した同大学の学生や講師らに対し、「今、学んでいる研究に力を入れ、将来、社会で活躍することを念願している」と述べた。

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