e戦争の記憶 語り継ぐ

  • 2015.08.10
  • 情勢/社会
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公明新聞:2015年8月10日(月)付



山口代表が献花70回目 長崎原爆の日



長崎は9日、70回目の原爆の日を迎えた。爆心地に近い長崎市松山町の平和公園で、市主催の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれた。被爆者や遺族、安倍晋三首相らが参列し、原爆死没者の冥福を祈った。公明党から山口那津男代表をはじめ、遠山清彦衆院議員、秋野公造、河野義博の両参院議員、麻生隆、川崎祥司、宮本法広の各長崎県議、向山宗子、久八寸志、山本信幸、永尾春文、林広文、福澤照充の各長崎市議、明石功、大塚克史の両佐世保市議、山口喜久雄諫早市議が参列した。


田上富久市長は平和宣言で、「悲惨な戦争の記憶を語り継いでいくことが必要だ」と世界に呼び掛けた。また、核兵器保有国や各国に対し、被爆地訪問を求めた。


安倍首相は、非核三原則について堅持を表明。唯一の被爆国として「国際社会の核軍縮の取り組みを主導していく」と述べた。


式典には、過去最多の75カ国が参列した。米英仏ロ中などの核兵器保有国に加え、開発疑惑が持たれるイランも初めて参加。米国からはケネディ駐日大使の他、ゴットメラー国務次官も出席した。


式典は被爆者でつくる被爆者歌う会「ひまわり」の合唱で始まり、7月末までの1年間に死亡が確認された3373人の名前を記した原爆死没者名簿4冊を遺族らが奉安した。死没者数は16万8767人となった。


犠牲者に水と花輪をささげた後、原爆投下時刻の午前11時2分に鐘の音などに合わせて1分間の黙とうをした。


遺構保存、国の支援強化


長崎市で山口代表 城山小被爆校舎を訪問


公明党の山口那津男代表は8日、長崎市の市立城山小学校(旧城山国民学校)の被爆校舎を訪れ、関係者から話を聞いた。これには秋野公造参院議員、党長崎県本部の県議、市議らが同行した。


同校舎は、爆心地から約500メートル西に位置し、原爆投下で同校の児童約1400人の命が奪われた。現在は、平和祈念館として被爆の惨状を伝える施設になっており、2013年に国の文化財に登録されている。


山口代表は、校舎内に設置された原爆投下直後の写真や、被爆による焦げ跡などを見て回るとともに、城山小学校被爆校舎平和発信協議会の内田伯会長らと意見を交換した。


訪問後、山口代表は「被爆の実相を伝える重要な遺構であり、後世に伝えるためにも、保存に向けて国が支える仕組みをさらに強化すべき」と語った。


「核のない世界」に全力 山口代表が講演


公明党の山口那津男代表は9日、党長崎県本部(麻生隆代表=県議)の「被爆70年平和講演会」に参加し、党を挙げて核兵器廃絶の先頭に立つ決意を表明した。講演会には県本部所属の議員や約400人の党員らが参加した。


山口代表は、被爆70年の今年、被爆者の平均年齢が80歳を超えたことに言及し、「被爆地の惨状を後世に伝え残す取り組みの支援や、"もの言わぬ被爆者"である被爆遺構の保存も、丁寧に後押ししていきたい」と述べた。また、各国の青年世代による被爆地訪問を推進する考えも示した。


また、三重県伊勢志摩で来年開催される先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)に先立つ外相会合で、参加国の外相が広島に集うことを紹介し、「公明党が核保有国の首脳による被爆地訪問を提案してきたことが実を結んだ。今後も核のない世界の実現に全力で取り組んでいく」と訴えた。

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