e住民作製 防災マップで訓練

  • 2015.06.08
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年6月8日(月)付



広島市で土砂災害後初めて



74人が死亡した昨年8月の広島市の土砂災害を教訓に、被害が大きかった同市安佐南区の八木、緑井両地区で7日午前、大雨警報の発表で避難勧告が発令されたと想定した避難訓練が実施された。災害後初の大規模訓練で、住民らは独自に作製した防災マップを使って避難した。


八木・緑井両地区の町内会などでつくる梅林学区自主防災会連合会は5月、避難路や危険箇所を記した地域別の防災マップを完成させ、学区内の全6000世帯に配布。住民に安全な避難経路を把握してもらうため、同連合会が訓練を主催した。


訓練には住民ら約1660人が参加。午前8時、防災情報メールやサイレンなどで避難勧告が伝えられると、住民は近くの寺など一時退避場所に集まった。その後、側溝のある場所などを確認しながら、市立梅林小学校など2カ所の避難所に移動した。


被災地では現在、警戒を強化するため、大雨注意報で避難準備情報、大雨警報で避難勧告を発令する運用をしている。同連合会の加藤紘一会長(71)は「自分たちの命は自分たちで守らなければいけない。避難ルートを忘れないでほしい」と呼び掛けた。


訓練に参加した財原すみえさん(66)は「梅雨や台風で雨が多くなるので、訓練があって良かった。砂防ダムもできていないので、早めに避難するように心掛けたい」と話した。

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