eコラム「北斗七星」

  • 2015.06.08
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年6月8日(月)付



今のプロ野球は女性が盛り上げている。広島ファンの「カープ女子」は有名だが、ヤクルトの「つばめ女子」、阪神の「TORACO」、オリックスの「オリ姫」も熱い声援を送る。この機を逃すまいと、他球団も含めて女性の支持拡大に余念がない◆大相撲やプロレスでも女性ファンが存在感を増している。「リケジョ」(理系女子)に「ドボジョ」(土木系女子)、「歴女」(歴史通女子)から「蓋女」(マンホールデザイン愛好家)まで、マスコミが取り上げる「○○女子」の話題は尽きない◆こうした元気な女性の姿は世の中を明るくする。しかし、女性の社会進出の現状は心許ない。衆院議員でみると、戦後初の総選挙で当選した女性議員は39人で全体の8.4%。昨年12月の総選挙では45人で9.5%だった。70年近くたっても大差ない。管理職に占める女性の割合は国際的に低水準だ◆単身女性の3人に1人が貧困状態と指摘されるように、男女間の賃金格差などの解決も急がれる。マタニティー・ハラスメント(妊娠・出産に関する嫌がらせ)の防止といった人権への配慮も不可欠。これらの対策を促進する「女性の活躍推進法案」の今国会成立に期待したい◆全ての女性が輝く社会をめざすには、社会の隅々にまで光を当てる必要がある。それが政治の役割だ。(幸)

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