eコラム「北斗七星」

  • 2015.05.01
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年5月1日(金)付



色彩が奪われた被災地で、白地に赤色の十字マークを見掛けて多くの人々が安心と希望を抱いたことだろう。日本赤十字社は、東日本大震災の発生直後から、医療救護活動にあたった。今も医療支援や心のケア活動を続ける。先のネパール地震でも、直ちに医師、看護師を派遣し、救援金を受け付けている◆きょうは日本赤十字社の創立記念日。発祥の地は、西南戦争(1877年)で最大の激戦地となった熊本県の田原坂。傷病者を、敵味方の分け隔てなく救護するため、元老院議官の佐野常民が、征討総督の有栖川宮熾仁親王に「博愛社」設立を直訴し、同年5月1日に活動が許可された。これが、日赤創立の由来である◆博愛社は87年、日本赤十字社と名を変え、国際赤十字の一員に。当時の日赤の社則は、国際赤十字と同じく、戦時救護以外の活動を規定していなかったという◆翌88年7月15日、福島県の磐梯山が噴火し、500人以上が死傷。日赤は同月21日から、延べ15人の救護員を派遣し、延べ105人を手当てした。これが、赤十字による世界初の災害救護活動である◆公明党のロゴマークは真っ赤な太陽。公明の文字には「公に明るい太陽」という意味も込められている。被災地で、そして日本中で、分け隔てなく温かさを届ける存在として輝いていきたい。(川)

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