eコラム「北斗七星」

  • 2015.02.12
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年2月11日(水)付




スカイベリーは通常品種の最大4倍にもなる巨大イチゴ。栃木の新品種として数年前から出荷され、きれいな円す い型で味もよく、一粒の満足感が高い。いい事ずくめだが、運ぶときに外部からの接触に弱い◆先月、そんなニュ ースを目にしていた。弱点はあるものだと思っていたが、「揺れても逆さまになっても動かず、傷つけないで遠方 に運ぶことができる」(9日付・読売夕刊)という、大粒イチゴ1個が入る専用のカプセル容器を開発。輸出先のマ レーシアでは、1粒約1600円の高値ながら完売した。カプセルから取り出した完熟イチゴの味は格別だったに違い ない◆大阪市の花き卸「なにわ花いちば」では、今月14日のバレンタインデーに向け、スイートピーなど輸出品の 出荷が好調で、前年同月比8割増に。米国内での展示商談会では、「採花後1週間たつ花もある中、美しさを維持す る品質の高さに驚きの声が上がった」(5日付・日本農業新聞)という◆10日の農林水産省の発表によれば、昨年 の農林水産物・食品の輸出額は6000億円を突破、2年連続で過去最高を記録した。その陰には、輸出に関わる人た ちの不断の努力があったのだろう。各地の自然の恵みに磨きをかけた安全で高品質の特産品は、空を越えて世界の 人々をうならせる。(辰)

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