e補正予算案に広がる期待

  • 2015.02.02
  • 情勢/経済
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公明新聞:2015年2月1日(日)付



公明党の主張が反映



景気回復の流れを家計、中小企業、地方に届けるための経済対策を柱とする2014年度補正予算案が今週中に成立する見通しです。同予算案に対して広がる期待の声を紹介します。


プレミアム付き商品券


消費喚起へ「貴重なチャンス」


補正予算案の目玉として、地域の消費喚起や地方創生のために自治体が各地の事情に応じて使える交付金を創設しました。


具体的には、一定割合の金額を上乗せした「プレミアム付き商品券」の発行を支援するほか、ふるさとの名産品や特定地域の旅行に使用できる「ふるさと名物商品・旅行券」の販売補助などを後押しします。


中でも「プレミアム付き商品券」は、これまで自治体が独自に実施してきた事例も多く、早速各地で発行に向けた検討が始まっています。このうち鳥取県では、県内だけでなく県外からの観光客にも販売する方針で、県全体での消費拡大をめざしています。


東京都世田谷区の烏山駅前通り商店街でも、商品券発行への期待が高まっています。主婦の鈴木尚美さんは、商品券が発行されるたびに活用してきたそうです。「一日も早く実現して地域が活性化してほしいです」と話していました。


全国商店街振興組合連合会最高顧問 桑島 俊彦氏


プレミアム付き商品券の発行は、消費喚起に大変効果があります。私たちの要望が実り、大いに評価しています。


これからは事業者側が創意工夫する番です。商品券を使ったお客様に商店街のポイントを上乗せするなど、各地でお客様の獲得合戦になれば、購買意欲はさらに高まるでしょう。景気浮揚の貴重なチャンスを生かすため、自治体にも商品券の発行を積極的に提案していきたいと思います。


住宅エコポイント


新築購入、改修希望者に「朗報」


昨年4月の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動で、大きく落ち込んだ住宅市場。補正予算案には、国民の住宅購入を後押しする予算を盛り込んでいます。


例えば、過去2回実施され好評だった「住宅エコポイント」が復活します。ポイントの発行対象になるのは一定の省エネ性能を満たすエコ住宅の新築(上限30万ポイント)やエコリフォーム(同45万ポイント)。昨年12月27日以降に工事請負契約し、来年3月31日までに着工することなどが条件です【左下の表参照】。発行されたポイントは省エネや環境に配慮した商品や地域の特産品、商品券などと交換できます。


補正予算案には、住宅金融支援機構の長期固定住宅ローン「フラット35S」の金利下げ幅を現行の0.3%から0.6%まで拡大する予算も盛り込まれています。住宅購入予定者からは、「消費税引き上げ分を十分に相殺できる」「購入に前向きになれる」との声が寄せられています。


住宅生産団体連合会専務理事 小田 広昭氏


住宅購入を促す「住宅エコポイント」の復活や「フラット35S」の金利引き下げは、消費税率引き上げ後の反動減に苦しむ住宅市場にとって朗報であり、その手応えを実感しています。


事実、補正予算案が発表されて以降、住宅展示場を訪れて、真剣に住宅購入を検討されている方が増えています。今後も、国民生活の基盤となる住宅を安心して購入できる環境を整備していただきたいです。


中小企業への支援


借換保証、ものづくり補助...事業者を元気にする施策


中小企業・小規模事業者に対しては、資金繰りや事業再生を支援します。例えば、信用保証協会の保証が付いた複数の債務を一本にまとめ、返済期間を長くする「借換保証」を推進することで、月々の返済負担を軽減します。事業承継への支援などと併せ、円安による原材料、エネルギー価格の上昇で苦しむ事業者の経営を支えます。


また、新たな商品提供に取り組む中小企業の設備投資や試作品開発を支援する「ものづくり・商業・サービス革新補助金」を実施します。2012年度の導入以来、約2万5000件を採択するなど好評を博す「ものづくり補助金」を拡充するもので、複数企業の共同による設備投資を対象に追加。1社につき1000万円、共同体で5000万円を上限額として補助します。


一方、小規模事業者が商工会や商工会議所と共に取り組む販路開拓に向け、チラシ作成費用や商談会参加への運賃の補助も盛り込まれています。


全国商工会連合会会長 石澤 義文氏


補正予算案には、地域に密着した小規模事業者を元気にする施策がふんだんに盛り込まれています。特に販路開拓への支援は、事業者のチャレンジ精神に光を当てるもので、非常に喜んでいます。中小企業に寄り添う公明党ならではの政策です。


資金力のない企業は、いつも借り入れの返済で苦しんでおり、当面の資金繰りにつながる借換保証の推進は効果的で、とても感謝しています。

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