e救助・復旧全力で支援

  • 2014.08.25
  • 情勢/気象

公明新聞:2014年8月24日(日)付



不安解消へ きめ細かく
山口代表 現地調査し住民見舞う
広島土砂災害



甚大な被害が出た広島市の土砂災害で、広島県警などは23日も行方不明者の捜索活動を続けた。自衛隊は甚大被害地域に初めて大型重機を投入し、がれきなどを撤去。県警、消防も救助や安否確認を進めた。県警によると、新たに9人の死亡が確認され、死者は計49人になった。行方不明は41人。公明党の山口那津男代表は同日、被害が大きかった同市安佐北区、安佐南区を視察。また、広島県の湯崎英彦知事と会談し、救助・復旧へ緊密な連携を確認した。

視察には、斉藤鉄夫幹事長代行(広島県本部代表)、桝屋敬悟中国方面議長の両衆院議員、栗原俊二・広島県議、安達千代美、西田浩、碓氷芳雄の各広島市議が同行した。

山口代表ら一行は、37カ所で土石流が、2カ所で崖崩れが起こった同市安佐北区を視察。死者4人(23日午後7時現在)が出た可部東地区の住民を見舞った。

同地区の中野明子さん(52)は、「当時、避難勧告は何もなかった。インターネットで気象情報をチェックしていて、1階にいては危ないと思って自宅の2階に避難した」と話していた。

土砂が自宅の1階になだれ込む被害を受けた岩本健一さん(76)は、「家の中や家の前の土砂を片付けているが、持っていく場所がない。早い対応をお願いしたい」と訴えた。

また、付近の住民からは、住民が避難した住宅に空き巣の被害が発生していることについて、「家の周辺をうろうろしている人がいる。窓ガラスが割れていて簡単に出入りできるので怖い」と治安の悪化に対する不安が寄せられた。

このほか、「断水していて体が洗えない」「避難所のコンセントが足りず、携帯電話の充電ができない」など生活に関する課題が挙がった。

その後、山口代表は、13カ所で土石流が、1カ所で崖崩れが起きた同市安佐南区を訪れ、26人の死者(同)が出た八木地区で、県土木課の職員から被災状況の説明を受けた。

同地区の新本好信さん(63)は、「60年以上住み続けてきたが初めての出来事。子どもの頃から山の中腹にあった巨大な岩が土石流で流れてきた。あれほど大きな岩が落ちてきたことに驚いている」と述べていた。

視察後、山口代表は、警察、消防、自衛隊などが夜を徹して、懸命に行方不明者の捜索を続けていることに言及し、「人命の救助、救命に全力を挙げていくことが重要だ」と強調。

その上で、「避難生活を余儀なくされている人も多く、そうした人たちの不安を解消するためにきめ細かな対応が必要だ」と述べるとともに、「国、県、市の公明議員のネットワークを生かして、住民の不安に応えられるよう、今後の防災対策に全力を挙げていく」と語った。

広島市は安佐南、安佐北両区の計23地区の住民16万人以上に対する避難指示・勧告を継続しており、この日も住宅を失った市民ら約1680人が体育館などに身を寄せた。

対策本部によると、これまでに安佐南、安佐北両区を中心に、住宅97棟が全半壊するなどし、207棟で浸水被害が確認された。山崩れや崖崩れは211カ所で見つかった。

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