e山口代表の参院選第一声(要旨)

  • 2013.07.05
  • 情勢/社会
[画像]メインイメージ

公明新聞:2013年7月5日(金)付

 

 

いよいよ本日から参院選がスタートしました。

このたび公明党は埼玉、東京、神奈川、大阪の4選挙区に候補者を立て、4つの完勝と比例区を合わせ、改選10を上回る議席の獲得をめざして、全力で頑張ってまいります。どうぞ、皆さま、公明党を勝たせてください! よろしくお願い申し上げます!(拍手)

日本経済の再生に全力
今こそ「防災・減災」対策を
成長戦略断行し仕事増やす



昨年の総選挙で、私たちは皆さまにご支援をいただき、議席を大きく伸ばすことができました。そして、自民、公明両党で連立政権をつくりました。連立政権合意の中で、経済の再生と被災地復興のスピードアップを最優先でやっていこうとスタートしたのです。

原発事故処理など被災地復興さらに



まずは、被災地復興。2012年度補正予算をつくって、復興予算の枠を広げて、住宅の再建、まちづくりの再建が目に見えて進むように大きく力を注いできました。しかし、原発事故の処理をはじめ、被災地復興はまだまだ道半ばです。これから、いよいよ力を入れていかなければなりません。併せて、首都直下地震や南海トラフ巨大地震など大きな地震や津波も予想されています。これから「防災・減災」対策を、総点検を踏まえて、着実に計画的に行っていかなければなりません。

今、怖いのは、震災の記憶が風化することです。災害の恐ろしい思いが時とともに忘れられていく。その風化との闘いです。政治にはやらなければならないことがたくさんありますが、防災対策は人々の関心のある時、風化しないうちにやらなければならない。では、防災対策をいつやるの? 「今でしょ!」ということになるわけです(笑)。ぜひ、公明党の手でやらせてください。(拍手)

経済の再生を力強く推進します。まず、大胆な金融緩和でお金の流れをよくする。そして、機動的な財政出動で、12年度補正予算、13年度予算を立て続けにつくり、政府が仕事をつくり出すことを真っ先にやりました。



デフレで減った給料取り戻す
農業、観光、環境産業の活力引き出す



世の中にお金が巡りやすくすること。これは血の巡りと一緒でしょう。そして、仕事をつくり出し、増やしていくこと。それがあって初めて私たちの給料が上がっていくのではありませんか。給料が上がれば、ちょっと財布のひもが緩み、使えるお金の余裕が生まれる。そのお金を使ってもらえれば、物が売れる。すると、そのお店の人の給料も上がっていく。お店に納める物をつくっている人たちの給料も上がっていく。そうして給料が上がり、仕事が増えていけば、さらにまた仕事が増えていく。この好ましい循環を繰り返していけるようにすることが大事なのです。

われわれは金融対策をやりました。財政政策もやりましたが、政府の力だけでは限りがあります。民間の人たちが自分たちで仕事をつくり出せるよう、経済政策の第3弾として成長戦略を打ち出しました。これは、例えば、農業の"攻める力"を強くしよう。あるいは、観光を強くしよう。エネルギーや環境に優れた産業を育てよう。成長戦略を打ち出し、こうした分野を応援していけば、日本の持てる力はどんどん伸びていきます。

これまでわれわれが手を打ってきた結果、民主党政権末期の昨年11月時点で年率マイナス3.6%だったGDP(国内総生産)成長率が、今年の1~3月期にはプラス4.1%に大幅に伸びました。また、つい先日発表されたデータでは、皆さまから預かった莫大な公的年金の運用益について、われわれが政権を取ったころから市場が活発になり、何と12年度は11兆2000億円を超え、過去最高になりました。(拍手)

経済を力強くしていけば、これからの日本の未来は明るい。最近、中小企業の方からも、「最初は景気回復の実感がなかったけど、交通費が少し出るようになった」「交際費も少し使えるようになった」「出張の旅費も配慮してくれるようになった」という声も届いてきています。

しかし、まだまだ実感が乏しいのが、皆さまの家庭であり、地域であり、中小企業ですよね。だから公明党がこれからめざすのは「実感できる景気回復」です。過去10年間のデフレ(物価下落が続く状態)で、私たちの給与が平均して10%も下がりました。まず、これを取り戻します。そして物価の上昇を上回る世帯収入の増加と賃金の上昇をぜひ、公明党にやらせてください!(拍手)



"ねじれ"解消が争点 
生活直結の重要法案 廃案に
無責任な民主、みんなを糾弾



ここで大事なことを申し上げます。経済成長戦略は、これから実行していくことが大事です。必要な法律をつくったり、あるいは、予算も必要になるかもしれません。

しかし、今、日本の国会は参院で与党が過半数を占めていない"ねじれ状態"になっています。だから、物事をきちんとスピーディーに決めて、前へ前へと政治を進めることができない状態なんです。

例えば、今年3月に成立した12年度補正予算の参院採決では、たった1票差でなんとか可決されましたが、その後の13年度本予算は野党の反対で否決され、憲法の規定により、何とか成立しました。

そして、極め付きは、この通常国会の最終盤のこと。野党から安倍晋三首相に対する問責決議案が参院に出されました。民主党やみんなの党が出したわけではありませんが、この両党が賛成か反対か。運命の分かれ道になりました。

当初、民主党の細野豪志幹事長は"民主党は問責決議案を出しません。民主党が各党協議の中で修正して衆院で可決した、電気事業法改正案や生活保護法改正案を成立させるのは「国民に対する責任」だから"と話していた。細野さんだけじゃない。海江田万里代表も同じ趣旨のことを言っていました。

ところが最後にどうしたのか。参院の意思決定にカギを握る民主党とみんなの党は、首相の問責決議案に賛成してしまった。

可決されたので「これ以上、参院での審議はしない」ということになり、委員会も本会議も開かれずに終わってしまったのです。結局、「国民に対する責任」と言っていた、電気事業法改正案など重要法案が廃案になった。民主党の言う「国民に対する責任」はどこに行ったのか。

また、国会には、いろんな請願が寄せられています。これは、憲法で決められた基本的人権です。その請願を国会が受け付けるかどうかを国会の最終盤に決めないといけないんです。これを決めずに終わってしまった。人権なんて目もくれない―これが、民主党やみんなの党の態度です。

これから台風や集中豪雨が起こるかもしれない。そんな「もしもの時」が起きた場合、国会閉会中でも臨時に委員会などをすぐ開くことができるという手続きを本当は取らないといけない。

そういう時に、参議院が何もできないのでは、国民の皆さまに恥ずかしい話です。首相の問責決議案の影響で、そういう手続きを取らなかったため、「もしもの時」になっても委員会などを開くことができない状態になってしまった。3年前も同じことが起こっている。こんな失態を繰り返しているのが民主党なんですよ。

国民に本当に責任を持っているのはどこか。昨年、当時の野田佳彦首相に問責決議案が出されました。「自民、公明、民主3党の合意で国会に提出され、成立した社会保障と税の一体改革関連法の筋を通さなければならない」との思いから、公明党は野党でしたが、野田首相の問責決議案の採決時に退席し、筋を通したんです。どちらが責任感のある態度でしょうか。

この国会のねじれを今回の参院選で解消できるかどうか、ねじれをなくすことができるかどうか。これが最大の争点です。何としても、皆さまのお力でねじれを解消させてください!(拍手)



公明党の真価を発揮 
「小さな声を聴く力」持つ
「大衆の心」が分かる  
「平和の党」の党是譲らず



最後に、このねじれを解消するだけでは、国の政治は本当に安心できません。国民目線に立った「小さな声を聴く力」が大事です。

われわれは、被災地の仮設住宅で被災者からの要望を受け、風呂の追いだき機能を付けました。さらには、成年被後見人の選挙権回復です。裁判で違憲判決となったことから、公明党がリードし、こういう方々に対し、この参院選から選挙権が行使できるという法改正がスピード実現したのです。これからも「小さな声を聴く力」を政治の舞台で生かしてまいります。

「大衆の心が分かる公明党」です。日夜、商店や中小企業を回り、皆さまの声を聴いてまいりました。例えば「消費税を上げるんだったら、生活必需品や食料品などの税率は軽くしてください」―これが生活者の本音です。こうした声を受け、政治を前へ進めていくのが公明党です。

もう一つ、「平和の党・公明党」です。平和を党是としているからには、これを絶対に譲らないということです。昨日、党首討論で安倍首相に「中国や韓国と対話ができる交流を長年続けてきたのは公明党です。どう思われますか」と聞きました。すると、安倍首相は「今年1月、山口代表に中国に訪れていただき、習近平総書記などと会談していただいた。それは政権の外交を補っていただくものであり、これからも協力していきたい」と言われました。自民党ではできないけれど、公明党がやれる場合もある。そういう外交や安全保障、平和に対する役割も連立政権の中で必要です。

皆さま、どうか「小さな声を聴く力」を持つ公明党、大衆の心が分かる公明党、平和を大事にする公明党を、どうか勝たせてください!

公明党が勝つことがねじれの解消、そして、安定した政治につながるんです。皆さまが頼りです。どうか、よろしくお願い申し上げます。勝たせてください!(大拍手)

 

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ