e西日本豪雨 酷暑の中捜索、片付け

  • 2018.07.12
  • 情勢/気象
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2018年7月12日


死者168人、24万戸で断水 
重い災害ごみが負担


西日本を襲った記録的な豪雨で、被災地では11日も最高気温が30度を超える酷暑の中、インフラの復旧や捜索・救助活動が続いた。これまでの死者は12府県で168人、安否不明者は6府県で90人に上った。
厚生労働省によると、同日正午現在、24万4620戸で断水が続いている。内訳は広島県が21万1008戸、愛媛県が2万2757戸、岡山県が9693戸――など。総務省消防庁によると、15府県の6985人が避難所に身を寄せている。
岡山県では死者57人のうち、堤防の決壊で甚大な被害を受けた倉敷市真備町地区で49人が死亡した。県は11日、同地区の行方不明者が38人に上ると発表。県内の不明者は40~92歳の計43人となった。
これまでに死亡が確認されたのは、広島県で66人、岡山県で57人、愛媛県で26人。ほかに京都府で4人、山口県と福岡県で各3人など。
水が引いた地域では、住民が泥にまみれた家具や畳などの片付け作業に追われている。水を含み、泥が付いた災害ごみは重く、家の外に出すのがやっと。最高気温が連日30度を超える暑さの中、大きな負担になっている。
「ごう音、一晩中続いた」と住民
広島・呉市で公明調査
広島県議会公明党の下西幸雄県議と上村臣男・呉市議は11日、大規模な土砂災害が発生した同市天応西条の被災現場を視察した。
多数の住宅が土砂に流された同地区では、現在も生き埋めとなった人の捜索活動が続いている。近くに住む松島信彦さん(71)は「あの夜、岩がゴロゴロと転がるような、聞いたことのないごう音が一晩中続き、夜が明けると景色が一変していた。こんな災害に遭うのは初めて」と話していた。
同市は土砂崩れなどで主要道路が寸断。一時は「陸の孤島」に。生活物資は不足し、広い範囲で断水が続く。
その後、下西県議は、同市吉浦や広、安浦の被災現場を調査するとともに、被災者を激励して回った。下西県議は「被災者のニーズ(要望)は刻々と変化している。住民に寄り添い、一日も早い復旧に向けて全力を挙げる。できることは何でもやる」と語った。

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