eコラム「北斗七星」

  • 2018.06.14
  • 情勢/社会
2018年6月14日


高齢者の運転ミスや、飲酒運転、さらにはあおり運転などによる交通事故のニュースが、このところ目立つ。これらは、自分は十分に注意していて、過失がないにもかかわらず遭遇してしまう「もらい事故」につながる◆いつ降りかかるか分からない災難のような事故への不安を背景に、自分の自動車の周囲を映像に記録するドライブレコーダーに関心が高まっている◆急激な動作、例えば急ブレーキやぶつかった際の衝撃を感知してその前後10秒程度が記録される。事故の際には、「冷静な目撃者」のような証拠に。これによって事故後の検証や交渉が円滑に進む。また、周辺を撮影しているため、事件捜査の有力な証拠として、いわば「動く防犯カメラ」の役割も果たすことも◆5月に行われた調査によれば、すでに自分の車に装着している人が4分の1。残りの人たちの中で「今後、利用したい」と考えている人が3分の2を占めた(マクロミル調べ)。こうした事情を反映し、昨年の販売台数は110万台に迫り、前年比で4割近く増えた(Gfkジャパン調べ)◆事故の際だけではない。定期的に映像を再生し、自分の運転を見直す教材になる。時には連続して記録し、旅の思い出にも。できればこうした幸せな使い方が主流になってほしいものだが。(繁)

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