eコラム「北斗七星」

  • 2018.06.01
  • 情勢/社会

2018年6月1日



最寄り駅のホームで通勤電車を待っていると、あの鳴き声が近くの森から聞こえてきた。キョッキョッキョキョキョ......。夏の訪れを告げるホトトギスである。こちらも初夏の風物詩。きょう6月1日、全国の多くの河川でアユ釣りが解禁される◆アユは『古事記』『日本書紀』にも登場し、古くから日本人がよく食してきた川魚だ。塩焼きは格別である。漢字で「鮎」。川底の岩に付いたコケを食べて育ち、スイカのような甘い香りがすることから「香魚」、一年で一生を終えるため「年魚」とも書く◆アユ釣りの魅力は独特な釣法「友釣り」にある。餌を針に付けて食わせるのが魚釣りの定番だが、アユの友釣りは一味違う。魚体を針で引っ掛けるのだ◆コケのある場所を巡って縄張り争いをする習性を利用し、おとりアユをポイントへ流し込む。すると、縄張りへの侵入に怒ったアユが体当たり。おとりの尻ビレから垂らした掛かり針に、引っ掛かったところを釣り上げる◆さすがに国家間では、縄張り争いが起こってはならない。海上や空で自衛隊と中国軍が偶発的に衝突することを防ぐ「海空連絡メカニズム」が来週8日にも運用を開始する。公明党が早期構築を訴えてきたものであり、評価したい。ちなみに中国で「鮎」はナマズを指す。日中の鮎が縄張りで争うことはない。(東)

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