e子どもや家庭の悩み 総合的にサポート

  • 2018.05.28
  • 生活/生活情報

2018年5月28日



4月開設「あいぱれっと」が好評

さいたま市



子どもや家庭を取り巻く問題に対して総合的な支援を図るため、さいたま市が4月に開設した子ども家庭総合センター「あいぱれっと」が現在、利用者から好評を博している。ワンストップ(1カ所)の相談窓口や交流の場、居場所のない若者を支援する全国的にも珍しい「子どもケアホーム」を併設するなど、切れ目のないサポート体制を整えている。公明党市議団(上三信彰団長)は先ごろ、同施設を訪れ、関係者から話を聞いた。


市内の相談機関を集約


「あいぱれっと」では、これまで市内に点在していた児童相談所、こころの健康センター、総合教育相談室などの専門相談機関を一つに集約。悩みがある子どもや家族が、どのような相談もできるワンストップの窓口を設け、専門知識を持つ相談員が対応している。

1階は、「市民コンタクトスクエア」として市民に開放。乳幼児の遊び場「ぱれっとひろば」は、子どもコンシェルジュが遊びをサポートし、保護者も気軽に会話などが楽しめるようになっている。また、屋外で遊べる「冒険はらっぱ」や小学生向けの屋根付き運動場、中高生活動スペース、ダンススタジオなどが利用できる。

総合窓口の「なんでも子ども相談窓口」のほか、中高生から30代までの若者の進路や就職、人間関係の悩みに対応する「なんでも若者相談窓口」も置く。

2~4階は、各分野の専門相談機関を設置。相談内容に応じて関係機関と迅速に連携し、対応する。

市の担当者は、「従来の相談窓口は来やすい雰囲気ではなく、虐待や発達障がいなどの問題が深刻になってから来る人が多かった」と説明。開設後は「相談者の数は増えている。気軽に訪れてもらえるようになり、職員が会話や親子の様子から悩みをくみ取り、必要に応じて各機関へ素早くつなげられるようになった」と手応えを語る。


交流の場やケアホームも設置


同施設の特徴はこのほか、原則15~18歳未満の若者を対象にした児童心理治療施設「子どもケアホーム」を置いていること。家庭や社会に居場所がなく、虐待による心の傷や発達障がい、ひきこもりなどにより心理的困難を抱え、生きづらさを感じている子どもの進学、就職の準備などの自立をサポートする。

市によると、全国的に小中学生に対応する同様の施設はあるが、高校生の年代を受け入れるのは珍しいという。


公明が一貫して推進


党市議団は、子どもを取り巻くさまざまな問題に対して総合的に支援する体制構築を一貫して推進。2012年9月定例会で宮澤則之議員は、同センターの開設計画にあたり、一元的な相談窓口の設置や機能の充実を求めていた。

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