eシェアサイクリング 命名権契約で事業拡充

  • 2018.05.18
  • 情勢/経済

2018年5月18日



提携企業から総額1500万円

貸し出し施設、稼働台数増 着実に

兵庫・姫路市



自転車を共有して都市部や観光地を巡るシェアサイクリング事業「姫ちゃり」を、2年前から実施している兵庫県姫路市。昨年5月には、同事業の拡大につなげようと、事業の命名権契約を民間企業と結び、話題を集めている。シェアサイクリング事業で広告契約を結ぶ自治体は多いが、命名権契約を締結するケースは全国的にも珍しいという。市議会公明党(西本眞造幹事長)は命名権契約から1年が経過した9日、実施状況を視察した。

 国内外から年間約200万人の観光客が訪れる世界遺産・姫路城を擁する姫路市は、自転車100台と、JR姫路駅や姫路城など市内10カ所に貸し出し・返却ステーションを設け、2016年7月からシェアサイクリング事業をスタート。利用時間は午前7時から午後8時で、返却は24時間可能だ。利用料金は1時間100円だが、ステーション間を規定時間の1時間内で乗り継ぎ利用すれば、追加料金は発生しない。

また、各ステーションともコスト削減のため人員は配置されておらず、貸し出し・返却は端末機で管理。端末機は日本語のほか、英語、中国語、韓国語でも対応し、訪日外国人客も利用しやすくなっている。

 事業の導入直後から利用者は多く、16年度(オープン時の16年7月から17年3月まで)での利用者数は2万4000人を数え、「当初の見通しを上回った」(市都市局)という。

この間、昨年2月には同ステーションを16カ所、自転車を150台に増やした。利用者は「1回の料金が安く、気軽に利用しやすい」と評価の声を寄せる。

市は、この事業をさらに盛り上げていこうと、昨年5月に民間企業に向けて命名権の募集を開始。地元企業の「株式会社西松屋チェーン」が名乗り出て、年間500万円で3年契約を結んだ。現在、シェアサイクリングの名称は同企業のうさぎのキャラクター「ミミちゃん」が入った「ミミちゃん号 西松屋チェーン 姫ちゃり」となっており、自転車の後輪などに企業名やミミちゃんのイラストが使用されている。


観光客らの利用 大きく伸びる


17年7月~18年3月の利用者は、前年同期比で約1.7倍となる4万300人を記録。この間、昨年末には、命名権の収入をもとに新たなステーションを4カ所増設し20カ所に。また、稼働台数を30台増やして計180台そろえ、利用者増に備えた。市担当者は「命名権契約による事業費の確保によって、シェアサイクリング事業を拡充できるようになった。今後も民間企業とメリットを共有して取り組みを強化していきたい」と意気込んでいた。

市議会公明党は、15年3月定例会で増加する観光客の新たな移動手段確保に向け、社会実験を進めてきたシェアサイクリング事業の早期導入を訴えるなど後押ししてきた。西本幹事長は「市と民間企業が連携した施策をさらに推進し、各事業に有効活用できるようにしていきたい」と語った。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ