e大温室リニューアル

  • 2018.03.26
  • 情勢/テクノロジー

公明新聞:2018年3月24日(土)付



樹齢400年 国内最大「バオバブ」
広島市植物公園



"西日本最大級"を誇る広島市植物公園「大温室」(同市佐伯区)の改修工事が完了し、このほどリニューアルオープンした。同園ではオープン当日、松井一実市長らが出席して記念式典が行われ、改修を後押ししてきた公明党の米津欣子市議は式典参加後、担当者から話を聞いた。

リニューアル初日、大温室は家族連れなどでにぎわいを見せた。中でも目玉は、オーストラリアから移植した国内最大の「バオバブの木」(幹の直径が約2メートル、推定樹齢400年)だ。バオバブは、アフリカ南東部沖のマダガスカルやオーストラリアの乾燥地帯などに自生するアオイ科の植物。丈夫な樹皮はゾウの肌のようにも見え、乾期に耐えるように内側に水分を蓄えている。バオバブの前では、数多くの来園者が足を止め、感嘆の声を上げていた。

大温室は1975年に建設。室内には約650品種、5000本の植物が植えられ、開園以来、多くの人が訪れていた。しかし、老朽化が進み、雨が降るとガラス張りの屋根から水が漏れ、傘が無くては観覧できない状態だった。さらに、大温室を支える柱も腐敗が進み、耐震化の観点からも、改修を望む声が上がっていた。

改修を訴えてきた米津市議は、2015年の12月議会で「来園者の増加につなげるため、ハード・ソフト両面での新たな魅力づくりが欠かせない」と強調し、観覧しやすく、高齢者や障がい者にも配慮した改善をするよう市に求めていた。


自然に近い生育環境を整備 デッキ通路設け間近で観賞


改修工事の結果、窓ガラスや、室内の支柱が新しくなった。また、工事に伴い室内の展示方法を一新。ミスト装置や、池の水温コントロール装置の導入により、水生植物などを、より自然に近い状態で観察できるようになったほか、生育環境に応じてコーナー別に分けたことで、熱帯や亜熱帯の世界を感じることが可能に。

また、デッキ通路が植物の間を空中散歩のように通り抜けるため、間近で植物を観賞できるようになった。さらに、通路がバリアフリー化され、車いすでも楽しめるよう配慮された。

同園の林良之園長は「今回、新しく展示したバオバブなどは、これから根が張っていき、どんどん成長していく。植物が育っていく過程も楽しんでもらえたら」と話した。

観覧後、米津市議は「植物公園は市の大切な観光資源。地域の活性化のためにも今後も取り組みを推進していきたい」と語った。

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